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超広視野焦点カメラ HSCHyper Suprime-Cam

超広視野焦点カメラ HSC Hyper Suprime-Cam

2013年にファーストライトを迎えたHSC(Hyper Suprime-Cam;ハイパー・シュプリーム・カム)は、独自に開発した 116 個の高感度 CCD 素子を配置し、計8億 7000 万画素を持つ巨大な超広視野デジタルカメラです。可視光(波長 0.38 ~ 1.1 マイクロメートル)で、満月9個分に相当する広い視野を一度に撮像します。この広い視野内の全面にわたって、観測条件が良い時は 0.4 秒角という高い解像度で天体画像を撮影できます。
2014年から2021年までの 330 夜を使って、戦略枠観測プログラム「HSC-SSP: Hyper Suprime-Cam Subaru Strategic Program」が実施されました。かつてない広さと解像度のダークマター地図の作成など、すばる望遠鏡×HSC の特長を生かした成果が生まれてきています。HSC-SSP のビッグデータは、全世界に向けて段階的に公開されています。また、HSC は一般共同利用観測でも用いられ、重力波対応天体の観測など、多くの科学成果が上げられています。
2020年代になっても、北半球では HSC に匹敵する超広視野観測カメラは存在せず、HSC は天文学を牽引する主力撮像装置であり続けます。
この装置は、東京大学カブリ数物連携宇宙連携機構をはじめとする国内の研究機関、台湾中央研究院天文及天文物理研究所(ASIAA:Academia Sinica Institute of Astronomy and Astrophysics)、プリンストン大学との協力によって開発されました。

キーワード

満月9個分に相当する視野(1.7 平方度)をカバーする超広視野撮像装置(カメラ)

HSC すばる戦略枠プログラム(HSC-SSP:2014〜2021年)のデータが全世界に向けて公開