すばる望遠鏡について
観測装置
すばる望遠鏡の観測装置
すばる望遠鏡が挑もうとしている宇宙は、星の形成と死、銀河の衝突など、多様な現象に満ちています。単に天体写真をとるだけでなく、これらの現象を科学的に調べるためには、工夫をこらした観測装置が必要です。
天体観測には大きく分けて、天体の形状や明るさを調べるために天体のイメージをとる「撮像観測」と、天体の温度や組成を調べるために天体からの光を細かく分けて測定する「分光観測」の2種類があります。また、可視光と赤外線では、宇宙の姿は大きく異なります。可視光では主に、太陽のような恒星や、その集団である銀河が見えます。一方、赤外線は、星形成領域のような温度の低い天体や、宇宙空間の塵に隠れて可視光では見えない天体の観測に適しています。
現在すばる望遠鏡では、4つの焦点で5つの観測装置と1つの補助観測装置が使用されています。これらの多彩な観測装置によって可視光から赤外線までの波長をさまざまな方法で観測することが可能になります。
利用中の観測装置
製作中・計画中の観測装置
利用を終了した観測装置
すばるライブカメラ

現在の観測装置の波長と波長分解能の関係

すばる望遠鏡は、可視光から赤外線までカバーする撮像用カメラと分光器をもっています。FOCAS や IRCS のように、撮像と分光観察の両方の機能を備えた装置もあります。図の上で重なっている場合でも、それぞれの装置には、視野の広さや観測対象などに大きな違いがあり、役割分担しています。