4つの焦点

すばる望遠鏡は、主焦点、カセグレン焦点、そして2つのナスミス焦点という、4つの焦点を持っています。主焦点は主鏡で集めた光が直接結像するところで、焦点距離が短いため視野を広くとれるのが特徴です。すばる望遠鏡では特別なレンズを組み合わせることで、広い視野でシャープな星像を得ることに成功しています。

カセグレン焦点は副鏡で反射させた光を主鏡の中心部に開けた穴を通して結像させるもので、主焦点と比べて観測装置の交換が容易なため、様々な目的に応じた観測が可能です。

ナスミス焦点は副鏡で反射した光をさらに第三鏡で横方向に導いて結像させます。望遠鏡の姿勢が変わっても装置の姿勢が変わらないので、重さやサイズの大きい装置の設置に適しています。

各焦点に取り付ける観測装置

1. 主焦点の装置

  • 視野の広い主焦点を利用する装置
  • 最大視野直径*: 1.5度角
  • F比 2.0 補正光学系含む

2. ナスミス焦点の装置 (可視光)

  • 高分散の分光器など重量の重い装置
  • F比 12.6

3. ナスミス焦点の装置 (赤外線)

  • 補償光学との併用が可能な装置が設置されている
  • F比 13.6

4. カセグレン焦点の装置

  • 最大視野直径: 0.1度角
  • F比 12.2

*観測装置によって異なります

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