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赤外線ドップラー装置 IRDInfraRed Doppler

赤外線ドップラー装置 IRD InfraRed Doppler

2018年にファーストライトを迎えた IRD(InfraRed Doppler;アイ・アール・ディー)は、系外惑星探索のための赤外線観測装置です。恒星の「ふらつき」を毎秒2メートルという、人間が歩く速さほどの精度でとらえることによって、恒星を周回する惑星を見つけます。
太陽系の近くに数多く存在する、太陽よりも軽い恒星(M 型星)は可視光よりも赤外線で明るく輝いていて、IRD の格好の観測対象です。M 型星を周回する惑星の大規模探査が、170 夜にわたる「IRD-すばる戦略枠プログラム(IRD-SSP)」として、2019年から5年間の計画で進められています。世界最高の速度決定精度を持つ IRD とすばる望遠鏡の大口径を生かして、小質量星のまわりに地球のような惑星を発見することを目指しています。
この装置は、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター(ABC)、ハワイ大学等との協力で開発・搭載されました。また、装置運用・保守も ABC で行われています。

キーワード

ドップラー法:人間が歩く速さほどの恒星の速度変化を IRD でとらえる

赤外線観測:小質量星・低温度星の周りで地球型惑星を探査