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すばる望遠鏡で学ぶ観測の現場 ― OISTER 実習で大学院生が観測と解析を体験

2026年3月30日 (ハワイ現地時間)
最終更新日:2026年3月30日

大学院生がハワイ観測所に滞在し、すばる望遠鏡の観測やデータ解析を体験しました。OISTER の短期滞在実習として行われ、若手研究者の成長を支える貴重な機会となりました。

すばる望遠鏡で学ぶ観測の現場 ― OISTER 実習で大学院生が観測と解析を体験
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図1:OISTER の短期滞在実習でオーノヒウラ PFS の開発に携わった埼玉大学修士1年の高山颯太さん。(クレジット:国立天文台)

OISTER(オイスター;大学間連携による光・赤外線天文学研究教育拠点のネットワーク構築)は、日本国内の9大学と国立天文台が参加する取り組みです。各機関が保有する光赤外望遠鏡を連携させ、重力波やニュートリノ源に対応する電磁波現象を探査します。これにより、突発的に起こる天体現象を解明することを目指しています。教育面でも連携を進めており、大学院生の実習受け入れなどが行われています。

これまで OISTER は国内ネットワークの強化に注力してきたため、ハワイでの学生受け入れは実施されていませんでした。しかし検討を重ね、2024年度からハワイ観測所での短期滞在実習の受け入れを始めました(関連記事)。2025年度は、埼玉大学大学院修士1年の高山颯太さんが、約3週間にわたりすばる望遠鏡の山麓施設に滞在しました。

実習では、「オーノヒウラ PFS」のスペクトル評価をテーマに研究に取り組みました。観測した星の分光型を恒星モデルと比較して推定するプログラムや、輝線天体を検出するための解析プログラムの開発を行いました。さらに、すばる望遠鏡の見学や観測にも積極的に参加し、昼夜にわたる望遠鏡運用について学びました。実習の最後にはハワイ観測所のスタッフの前で実習の成果発表を行いました。

すばる望遠鏡で学ぶ観測の現場 ― OISTER 実習で大学院生が観測と解析を体験
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図2:ハワイ観測所のスタッフの前で成果発表をしている様子。(クレジット:国立天文台)

高山さんの受け入れを担当した高木悠平 AO サイエンティストは、「高山さんとともに、すばる望遠鏡山頂施設からオーノヒウラ PFS の観測に参加しました。とても感動していただけたようで、私自身も新鮮な気持ちを思い出しました。リモート観測の充実により山頂施設で観測する機会は減りつつありますが、望遠鏡のすぐ近くで観測する体験の大切さを改めて感じました。今後もこのような機会を大事にしていきたいと思います」と振り返ります。

また、ハワイ観測所の矢部清人助教は「高山さんの研究成果は、オーノヒウラ PFS によるサイエンスの可能性を示すとともに、データ解析ソフトウェア開発にも貴重なフィードバックをもたらしました」と述べ、実習が学生と観測所の双方にとって有意義であったことを喜びます。

実習に参加した高山さんは、「すばる望遠鏡とオーノヒウラ PFS の観測や解析を現地で学べたことは、何事にも代えがたい貴重な経験でした。また、すばる望遠鏡の運用が多くの方に支えられていることを肌で感じ、観測データの重みを改めて実感しました。観測所の皆様の研究に対する姿勢を今後のロールモデルとし、ここで得た知識や技術を自身の研究に活かしたいです」とふり返り、今後の意気込みを語ります。

多くの関係者の尽力により、2025年度も無事に実習を終えることができました。今後も OISTER との連携を通じてさまざまな形で若手研究者を支援し、すばる望遠鏡、そして日本の天文学のさらなる発展につなげていきたいと願っています。

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