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第3回すばる望遠鏡公開講演会「宇宙最大の爆発を追う」を開催

2013年6月20日 (ハワイ現地時間)
最終更新日:2023年9月21日

国立天文台講演会・第3回すばる望遠鏡公開講演会「宇宙最大の爆発を追う」が、2013年6月9日に東京都内で開催されました。国立天文台の3人の研究者が、超新星やガンマ線バースト、さらには爆発現象で生み出される元素の秘密についてお話し、300 名超の来場者ととともにすばる望遠鏡を使った研究現場の興奮を共有しました。

今後もいろいろな形で、最新の観測成果やこれからの展望などをご紹介していきたいと考えています。

第3回すばる望遠鏡公開講演会「宇宙最大の爆発を追う」を開催 図

写真: 講演会の様子。300 名超の来場者で会場はほぼ満席となりました。

また当日配布されたプログラム (PDF, 2.1MB)、講演スライド、および当日寄せられたご質問とその回答も公開致します。

各講演の概要とスライド

田中雅臣「超新星の謎に迫る」
講演スライド (PDF, 6.7 MB)

田中雅臣

いつも同じように輝いている星も、いずれは寿命を迎えます。なかには大爆発を起こし、明るく輝いてその一生を終えるものがあります。この大爆発が「超新星」です。すばる望遠鏡はこの 10 年間の詳細な観測により、謎に包まれた超新星のしくみの解明に大きく貢献してきました。その軌跡を振り返るとともに、今後すばる望遠鏡と TMT によってさらに発展する、超新星研究の最前線をお伝えします。

橋本哲也「宇宙最大の大爆発、ガンマ線バースト」
講演スライド (PDF, 3.7 MB)

橋本哲也

ガンマ線バーストは宇宙でもっとも激しい爆発現象で、数秒から数十秒の間に、突発的にガンマ線が激しく放出される謎の天体現象です。超新星爆発と深く関わっているらしいのですが、多くは目に見える可視光の「残光」が非常に暗いため、正体はほとんどわかっていません。近年、すばる望遠鏡の観測によってみえてきたガンマ線バーストの新たな顔、そして TMT が切り拓くガンマ線バースト研究の最前線を紹介します。

青木和光「元素組成が物語る太古の超新星」
講演スライド (PDF, 1.3 MB)

ビッグバンの直後、宇宙にはまだ水素とヘリウムしかありませんでした。それ以外の元素はその後、星のなかでつくられてきたのです。重い星が超新星爆発を起こすと、それまでにつくられた大量の炭素や酸素などをばらまくとともに、新たにさまざまな重い元素をつくり出します。宇宙の初期に誕生した星の生き残りをすばる望遠鏡でくわしく観測することで、当時の超新星がどんな元素を生み出したのかが明らかになってきました。こうして超新星と天の川銀河の成り立ちを調べる研究が、すばる望遠鏡と TMT で進められようとしています。

寄せられたご質問とその回答
(PDF, 170 KB)

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