ハワイ観測所 FITS 委員会
設置の背景
ハワイ観測所では、すばる望遠鏡で取得された観測生データを STARS/MASTARS に保存している。また、これらのデータは、一定の専有期間を経たのち、国立天文台の天文データセンターにより運用されている、研究者向けのサイエンスアーカイブ、SMOKA (Subaru Mitaka Okayama Kiso Archive) を利用して一般に公開している。この際、データの保存形式として FITS (Flexible Image Transport System) 形式を使用しており、その具体的な内容は「すばる FITS 検討会 (SFITS)」(小杉、市川、濱部、水本、矢動丸、金光、高田、洞口、 泉浦、渡邊、青木 (賢)、青木 (和)、宮田)、および、すばる望遠鏡各観測装置開発グル ープの検討に基づいて確立され、その後、ハワイ観測所の歴代担当者 (高田、寺田、表、小野寺) や観測装置グループ、関係者らによって改訂整備されてきた。今後、 これまでよりもデータ形式が複雑な装置の受入れへの対応が予定されていることや、国際共同運用の枠組みの中で運用を行う可能性があることなどを考慮して、 2020年11月に観測所の正式な組織として「ハワイ観測所 FITS 委員会」を設置し、データ形式の決定、管理、監督を実施していくこととした。
委員会の役割
- 観測所内のデータ運用管理担当者、各観測装置担当者、SMOKA (Subaru Mitaka Okayama Kiso Archive; 国立天文台天文データセンターにより運用されている、研究者向けのサイエンスアーカイブ) グループ、観測データ利用者などと議論をおこない、ハワイ観測所が運用している STARS/MASTARS、および SMOKA で公開される、観測データの保存形式 (FITS 形式) の規約を決定する。
- STARS/MASTARS に保存されている観測データの形式について説明している、Subaru Telescope FITS Documents の管理を行う。
- 観測所内のデータ運用管理担当者によって、観測データが規約に沿ってアーカイブされているかどうかの監督をおこなう。特に、新規観測装置の受け入れでは、アーカイブするデータの形式が Subaru Telescope FITS Documents の規約を満たすように指導し、その確認を行う。
- 日本 FITS 委員会や IAU の FITS-WG との交流を通じて、研究者が利用しやすいものになるようデータ形式の改良に努める。
メンバー
2022年3月1日現在のメンバーは以下の通り。
- 表泰秀 (委員長)
- 小野寺仁人
- 服部尭
- 神戸栄治
- 早野裕
- 岡本桜子
- 古澤久徳
- 田村直之