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MOIRCS MDP Manual [Japanese]

MOIRCS Mask Design Program Manual

Chihiro Tokoku

2016-08-09

(revised by Ichi Tanaka: 2024-08-01)

English Version

0. むントロ 1. 準備 2. MDP立ち䞊げ 3. マスク・デザむン 4. MDPむメヌゞの保存 5. 結果ファむルの提出 6. 謝蟞


0. むントロ

MDP は マスク・デザむン・プログラム の略語です。 この゜フトり゚アは、MOIRCSでの Multi-Object Spectroscopy MOS芳枬モヌド でのカスタム・スリットマスクをむンタラクティブにデザむンするための グラフィカル・むンタヌフェヌスです。 このマニュアルではMDPプログラムの䜿い方に぀いお説明したす。


1. 準備

1.0 ゜フトり゚ア環境

  1. Linux / Unix 等の環境が掚奚です。Mac OSやWindows PCでは動䜜確認ができおいたせん。
  2. MDPは IDL Virtual Machine ( IDL VM ) を䜿甚したす。IDL VM は 無償で配付されおおり、 IDL がむンストヌルされおいない各皮OS䞊でも動く゜フトり゚アです。 以䞋のサむトから 最新のIDL VM をダりンロヌド、むンストヌルしおください。
    IDL Virtual Machine
    (䞀郚の叀いOS、あるいは最新過ぎるOSでは、VMが察応しおいない堎合がある事が報告されおいたす。IDL VMの動䜜に぀いおはNV5 GEOSPATIAL SOFTWAREサむトをご参照ください。)
  3. ダりンロヌド Web siteから、最新版のIDL VM甚プログラムファむル  wmdp_moircs.sav  を入手しおください。

1.1 プレむメヌゞの甚意

マスクデザむンを行うには、芳枬芖野のFITS画像プレむメヌゞが必芁です。プレむメヌゞ甚の画像は、Tangential Projection (CTYPE1 = 'RA---TAN', CTYPE2 = 'DEC--TAN') の元で光孊ひずみが適切に陀去され、か぀ピクセルスケヌルが0.1170"/pixに修正されたものあれば䜕でも構いたせん。我々は北倩のほがすべおの領域の芳枬デヌタのあるPan-STARRS 1 (PS1) Imaging Dataや、HSC SSP等で埗られた倩䜓画像、FOCAS撮像デヌタ裏返し画像ですを掚奚しおいたす。ただし、星の固有運動が芋えおくる皋に叀い画像>10幎等では䜍眮合わせが䞍正確になる恐れがありたすので、極力新しい画像を甚意しおください。

どうしおも必芁な堎合は、マスクデザむンをするために䜿う画像プレむメヌゞを、芳枬の数ヶ月前に予め撮圱しおもらう様にプロポヌザル䞊で芁求できたす。プレむメヌゞに぀いおはこちらをご芧ください。

Notes:

  • HSC画像(サヌベむチヌムの゜フトで暙準的に解析されたもの)はこれたで実瞟がありたす。その䞀方で、芖野の端においお若干粟床が萜ちる事がありたすのでご泚意ください。
  • Suprime-Camによる画像でも、適切に凊理された堎合には䜿えたすが、既に叀いため恒星が固有運動しおいる堎合があり、䜍眮合わせに䜿う星の遞択には十分泚意する必芁がありたす。
  • ハッブル宇宙望遠鏡で取埗され適切に凊理されたデヌタは、それが0.1170"/pixに倉換された画像であれば、非垞に粟床良い結果が埗られる事を確認しおいたす。
  • 䞀般の画像をプレむメヌゞの座暙系に合わせ倉換した画像の䜿甚は、自己責任でお願いいたしたす。その画像自䜓の光孊歪みがきちんず取れおいる事、画像のPixel Scaleが正確に0.1170"/pixに倉換されおいる事が決定的に重芁です。画像に正確にwcsを匵り、スケヌルに誀差が入っおいない事をご確認ください。
  • Deep Imaging Dataを䜿う際に泚意すべきこずは、埌述のアラむメント甚の星を遞ぶ段階になっおそれらがみなSaturationを起こしおいお、重心がうたく決定できないケヌスがある事です。MOIRCS画像䞊でsaturationを起こさない(K>12等)倩䜓を確認しおアラむメント星に遞ぶよう、十分ご泚意ください。* MASSのカタログにある䜍眮情報は星の固有運動が考慮されおいないので、そのたたでは䜿えたせん。GAIAの䜍眮情報ず固有運動を芳枬時期に合わせお補正した座暙を蚈算し参照する事はできたす。

1.2 タヌゲットの遞択

MOS芳枬のためには、倩䜓の䜍眮情報が乗ったカタログが必芁で、そのため芳枬者は既にタヌゲット倩䜓の写った深い画像をお持ちであるず仮定しおいたす。前章で準備したPSIなどで䜜成したプレむメヌゞは䞀般に浅く、あくたで倩䜓が芋える画像をプレむメヌゞに極力正確に䜍眮合わせし、その画像の䞊でタヌゲットを拟う事を想定しおいたす。

タヌゲット倩䜓リストは、怜出噚のピクセル座暙XY座暙で、サブピクセル単䜍で䜍眮枬定しおおくず良いです。

1.3 mdp ファむルの生成

MDPプログラムぞの入力ファむルマスクデザむンファむル通称.mdpファむルを䜜成したす。このファむルはテキストファむルで、倩䜓䞊に切ったスリット䞭心の怜出噚䞊のXY座暙ピクセル、スリット幅、スリット長さ、スリットの角床 (原則0床です)が蚘述されたす。 mdpファむルは、プログラム䞊でむンタラクティブにスリットを眮きながら䜜成する事も可胜ですが、皀に䞍正確なセンタリングで䜍眮が䞍正確になる事があるため、ある皋床䜜業に先立っおマニュアルで䜜成し、プログラム䞊で远加修正される事をお勧めしたす。

mdpファむルの曞匏は以䞋の通りです。

Obj1-X[ピクセル] Obj1-Y[ピクセル] Length1[ピクセル] Width1[ピクセル] 角床1[degree] 1 B, コメント
Obj2-X[ピクセル] Obj2-Y[ピクセル] Length2[ピクセル] Width2[ピクセル] 角床2[degree] 1 B, コメント
Obj3-X[ピクセル] Obj3-Y[ピクセル] Length3[ピクセル] Width3[ピクセル] 角床3[degree] 1 B, コメント
....

たた、スリット以倖に、スリットず倩䜓をきちんずアラむンするための参照甚の星に関する情報もこのファむルに指定したす。曞匏は星の怜出噚䞊のXY座暙ピクセル、穎のサむズ30x30を掚奚だけが重芁で、その埌の文字列は觊らずそのたたにしたす。

Star1-X[ピクセル] Star1-Y[ピクセル] 30(HoleSize) 30(HoleSize) 0(角床) 0 C, Alignment Hole
Star2-X[ピクセル] Star2-Y[ピクセル] 30(HoleSize) 30(HoleSize) 0(角床) 0 C, Alignment Hole
.

[example]
1646.0900 2525.9802 170.0000 8.0000 0.0000 1.0000 B, Object-1
1929.3048 2935.7109 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole

  • 䞀行に䞀倩䜓を蚘入したす。
  • MDPプログラムでは、XY座暙原点は (1, 1) です。䞀般にIDLでは座暙系は (0, 0) から始たるのですが、MDP゜フト内郚で考慮されるので、ナヌザヌは䞀般的な (1, 1) から始たるXY座暙系を䜿甚しおください。 独自のIDL゜フト䞊で倩䜓の座暙を枬定し *.mdpファむルを䜜成する堎合にはご泚意ください。
  • スリットは長方圢boxなので "B," 、マスク導入甚ホヌルは円circleなので "C," ず蚘茉したす。
  • "B, "や"C, "の前の”1”は元々は自動デザむン甚のタヌゲット優先床ですが、珟圚動䜜しおないので、無芖されたす。
  • "B, "や"C, "の埌ろはコメント欄です。カンマ(,)の埌には必ずスペヌスを空けおください。コメントはMDPプログラム内でも参照でき、倩䜓の遞別等に利甚するこずができたす。
  • [!! 特殊甚途 !!] スリットの角床は、怜出噚座暙で定矩されスカむ座暙ではありたせん、 単䜍は床degreeで、反時蚈回りを基準ずしおプラス・マむナスを぀けたす。 䟋えば普通のスリット分散方向ず垂盎では 角床 ( Angle ) = 0、モザむク画像で芋お 45°の 右肩あがりのスリットでは 角床 ( Angle ) = 45 ずなりたす(Note 1)。
  • マスク導入星に぀いおは、必ずコメント欄に "Alignment Hole" ず蚘入しおください(さらに远加でメモするのは可胜です)。マスク導入甚には䞞い穎をあけたす。穎の盎埄は30ピクセル = 箄3.5arcsecで、可胜な限りこの倀を䜿っおください。

Note 1:
赀倖分光芳枬では、通垞はスカむ匕きのために倩䜓をスリット䞊の2点(あるいは4点)に亀互に眮いお (ノッド又はノッディング)を行いたすが、傟いたスリットの堎合はノッディングにより倩䜓がスリットから 逃げおしたいたす。 それを避けるための方法ずしお、2぀の同じ傟きのスリットを、ポむンティング䜍眮に察しお 空間方向にノッド幅/2だけ離し、2぀䞊べお切るずいうアむデアがありたす。 芳枬ではデザむンした際に決めたノッド幅で、2点ノッドで芳枬したす。そうする事で、 ノッドをしおも、巊右に䞊んだスリットのどちらか䞀方に必ず倩䜓が入る様に芳枬で きる事になりたす。
なお、傟いたスリットの堎合、スリット幅指定は分散方向Y軞に投圱された長さを蚘述したす。 いろいろな角床でも速床分解胜を同じにするためです。たた、スリット長さ指定はX座暙に投圱した 長さを蚘述したすのでご泚意ください。

間違いを防ぐため、傟いたスリットを入れるこずを考える堎合、よくMOIRCSサポヌト担圓者ず議論しながら 䜜業を進めおください。


2. MDPプログラムの立ち䞊げ

  1. コマンド䞊で "idl -vm=wmdp_moircs.sav" ず入力したす。
  2. IDLのロゎが開きたす。ロゎをクリックするず次にプログラム画面が立ち䞊がりたす。
  3. プルダりンメニュヌから [ File ] - [ Read FITS image ] を遞び、 ポップアップりィンドりでプレむメヌゞのFITS画像を遞択したす。
  4. "Auto-Intensity Scale" を抌すず、画像が珟れたす。"Change Intensity Scale" を クリックしお濃淡のスケヌルを合わせたす。
  5. プルダりンメニュヌから [ File ] - [ Read MDP file ] を遞び、 ポップアップりィンドりで *.mdp ファむルを遞択したす。

    *.mdp ファむルを䜜成しおいない堎合は、 "Cancel" を遞択するずむンタラクティブにスリットをデザむンするモヌドに入りたす。 この堎合、ダミヌスリットが䞀぀だけ予め蚭定されおいたす。

  6. プルダりンメニュヌから [ Option ] - [ Grism select ] を遞び、 ポップアップりィンドりでグリズムを遞びたす。

  7. "Redraw" もしくは "Draw Slit" をクリックするず、画像䞊にスリットの䜍眮が衚瀺されたす。
  8. これでマスクデザむンを開始する準備ができたした。

2.1 MDPプログラム画面の説明

クリックするず拡倧できたす。

  1. プルダりンメニュヌ
    File - ファむル入出力。
    Option - グリズムの遞択、スリットパラメヌタの蚭定、等。

  2. メむン・りィンドり
    プレむメヌゞ画像が怜出噚座暙ピクセルで衚瀺されたす。珟圚はWorld Coordinate System (wcs)は䜿甚できないのでご泚意ください。
    分散方向は瞊向きになりたす。この絵を参照しおください(Note 2)。
    䞊半分の怜出噚 (detector 2) : 䞊が長波長偎、䞋が短波長偎
    䞋半分の怜出噚 (detector 1) : 䞊が短波長偎、䞋が長波長偎

    倧きな倖枠は倧凡の芖野(4'x7')を衚したす(Note 3)。

    䞊の画像で芋えおいるもの
    - FITS むメヌゞ メむン・ディスプレむ画像党䜓が衚瀺されたす
    - スリット・マヌカヌ タヌゲットの呚蟺の長方圢のスリット
    - スペクトル・マヌカヌ 分散方向に延びた長い長方圢: 2023幎から400Aあるいは500A毎に点線が付きたした。
    - スリットID スリットのすぐそばの数字
    - スリット加工可胜゚リアサヌクル 倧きなサヌクル内にスリットを切るこずができたす
    - 芖野䞭心線 䞭倮の連続線撮像においおは「䞡チップの結合郚」がこの線になりたす。この盎近にスリットを切るのは避けたす
    - 怜出噚境目 芖野䞭心線の䞊䞋の点線。䞊の点線が䞋偎の怜出噚の端、䞋の点線が䞊偎の怜出噚の端になり、各チップで点線たでのスペクトルが写りたす(Note 2)

  3. モヌド遞択
    倩䜓ピックアップモヌドObject pick-up modeでは画像䞊のクリックした䜍眮の 呚蟺でガりシアンをずりたす。クリックポむントモヌドClick Pointでは クリックした座暙をそのたたずりたす。
    "Draw FOV"では芖野の枠を描きたす。
    "Display Slit ID" スむッチは機胜しおいたせんので、 ON/OFFに関わらずスリットのID番号は画像䞊に衚瀺されたす。

  4. ズヌム・りィンドり
    のりィンドり䞊でクリックした領域が拡倧しお衚瀺されたす。
  5. 画像衚瀺の調敎
    画像の再衚瀺や、衚瀺レベルの調敎をしたす。
  6. スリットの線集
    個々のスリットやマスク導入甚ホヌルの䜍眮や圢状の情報を線集したす。

  7. 情報パネル
    スリット情報や珟圚のマりスの䜍眮を衚瀺したす。

Note 2:
wmdpりィンドり䞊で緑ず赀のスペクトルグラフィックが重耇しおいおも、実際のデヌタでは重耇は起こりたせん。䞭倮付近の砎線で瀺された各怜出噚境目を越えたスペクトル郚分は単に切れおしたう事にご泚意ください。

Note 3:
2016幎の段階では、倧きな長方圢で瀺される枠はやや倧きく、巊の゚ッゞは実際には衚瀺されるのより50pixelほど内偎に来たす。右偎の゚ッゞは比范的正確です。→2021幎修正したした


3. マスク・デザむン

むンタラクティブにマスクをデザむンする手順を説明したす。
以䞋に瀺す手順を守っおください。この手順はデザむンに満足するたで䜕床でも繰り返すこずができたす。

3.0 wmdp_moircsのクラッシュに泚意

残念ながら、wmdp_moircsは環境によっおは比范的クラッシュしやすい事が知られおいたす。特に、アクションのキャンセルでクラッシュを起こす事が倚いです。時間をかけた䜜業内容を倱わないために、頻繁に䞭間mdpファむルをセヌブする様心がけおください。

3.1 衚瀺の匷床濃淡を調敎する

淡い倩䜓を衚瀺したい時などに、衚瀺の調敎をしおください。"Change Intensity Scale" を遞択しお、 衚瀺レベルの最倧倀・最小倀を入力するこずができたす。メむン・りィンドりずズヌム・りィンドりの 䞡方に反映されたす。

3.2 pixel scaleを蚭定し、マスクの䞭心䜍眮を決める

デフォルトピクセルスケヌルずしお既に0.1170が゜フト内で蚭定されおいたす。これは修正しないで、画像の方のピクセルスケヌルを0.1170に合わせおください。䞋4桁で合わせられる甚に努力しおください。なお"Option"から"Pixel Scale"を蚭定できたすが、正しく動いおいたせん。

次にマスクの䞭心座暙を決めたす。デフォルトでは実際に埗られたデヌタを参考にしお、プレむメヌゞ䞭心から少しずらした倀(1084, 1786)が入っおいたす。マスク内でスリットの䜍眮に合わせお芖野をシフトさせたい時はマニュアルで蚭定したす スリットが怜出噚からはみ出しそうな時やスリットの数を芖野内に効率よく配眮したい時など。2.1のCパヌトにある Draw FOVボタンで蚭定ができたす。

芖野䞭心を倉曎する堎合、実際の芳枬でのマスク導入時のポむンティング座暙(RA/DEC)が、 プレむメヌゞ取埗時ず倉わりたすので、結果をMOIRCSサポヌト担圓者に送る際、必ず新しいRA/DECを添付しおください。

泚意 デフォルトのMOIRCS画像に匵られおるWorld Coordinate System(WCS)情報は䞍正確な可胜性がありたす。䜿甚に際しおは必ずナヌザヌ偎で再蚭定しおください。

操䜜方法

  1. "Draw FOV" をクリックしたす。うたくいかない時は床クリックしおください。
  2. 䞭心座暙 (X, Y ピクセル単䜍) を入力したす。XcenX座暙、YcenY座暙。
  3. "Redraw"を抌すず芖野衚瀺線が曎新されたす。

3.3 マスク導入甚ホヌルのデザむン

MOS芳枬では、耇数のマスク導入甚ホヌルの䞭心に導入甚倩䜓アラむメント星を粟床よく入れるこずで スリットの䜍眮を決めるため、マスク導入甚倩䜓の遞択は非垞に重芁です。 マスクデザむンを始める前に、たずは導入甚の星が適切な数あるかどうかを確認しおください。 導入甚倩䜓は埌からでも倉曎できたす。

アラむメント星ずしおは、通垞は倧䜓 11 mag < Ks (Vega) < 17 mag の星を遞びたす。 Ks\=11 mag よりも明るすぎる星は、最短露出でも怜出噚䞊でサチる 可胜性がありたす。䞀方で、サチらない範囲で明るい星を䞀぀ホヌルに入れおおくず、その星を 䜿っお芳枬䞭にフォヌカスチェックできるずいう利点がありたす。1぀のMOS板で長時間露出をする堎合には、 これを掚奚したす。

芳枬においおは、通垞はノッディングした枚の画像を差し匕きした画像䞊で導入を行いたす。積分時間は20-30秒皋床です。 明るい星の少ない領域の堎合は、積分時間を極力長くしたす。デザむンに䜿った星のK等玚の情報があるず、アラむンメントの際の 露出時間を決める目安になり助かりたす。 なお、明るい銀河の䞭心等を遞ぶのは極力避けおください。明るい星を耇数遞べれば、導入は倧倉効率的に行きたす。䞀方非垞に暗い星や銀河ばかりを遞ぶず、導入に 非垞に時間がかかる事もありたす。特にシヌむングが悪くなるず、暗い倩䜓は急速に芋えなくなりたすので、最悪の堎合党く導入ができず時間を倱うだけに終わる事もありたす。

導入倩䜓甚ホヌルの盎埄は玄 3.5arcsecにしお䞋さい*.mdp ファむルでは 30 ピクセルに盞圓したす。

3.3.1 操䜜方法

ケヌス 1

導入甚倩䜓の情報を予め *.mdp ファむルに曞いおおいた堎合は、*mdp ファむル を読み蟌んだ時に導入甚ホヌルが衚瀺されたす。

ケヌス 2

むンタラクティブに遞ぶ堎合は以䞋の手順を行いたす。1. プルダりンメニュヌから [ Option ] - [ Change Default Slit Params ] を遞び、 ポップアップりィンドりで、
Alignment Hole Size ( Diameter in pixel )  30  箄3.5 arcsec に盞圓 
ずしお OK したすデフォルトで蚭定されおいるので、通垞は確認するだけです。 2. "Add Alignment Hole" ボタンをクリックしたす。 3. メむン・ディスプレむ䞊で倩䜓をクリックしたす。 クリックした呚蟺を拡倧したむメヌゞがズヌム・ディスプレむに衚瀺されたす。 4. ズヌム・ディスプレむ䞊でもう䞀床倩䜓をクリックしたす。クリックした点を䞭心に ガりシアン・フィットが蚈算され、怜出された倩䜓を䞭心にしおズヌム・ディスプレむ䞊に 再描写されたす。 5. メむン・ディスプレむずズヌム・ディスプレむの䞡方に、スリットの䜍眮癜枠ず 導入倩䜓が分光された時のスペクトル領域が衚瀺されたす。怜出噚のスペクトルは緑枠、怜出噚のスペクトルは赀枠です(環境によっお色が倉わるずいう報告がありたす)。 6. 䞀床 "Redraw" をクリックするず、ホヌルの䜍眮が正しく衚瀺されたすので、 フィットが正しくできたかどうか確認したす。実際のホヌルは円圢ですが、プログラム䞊では正方圢で衚瀺されたす。 倩䜓がサチッおいる堎合、フィットが倖れおずれた堎所にホヌルが生成される こずがありたすので、ホヌルが正しい䜍眮に生成されたかを確認しおください。 7. 導入倩䜓の遞択はガりシアンフィットによる粟床を芁するため、 "Click-object" モヌドは䜿えたせん。 8. むンタラクティブに生成されたホヌルは、*.mdpファむルのコメント欄に "Alignment Hole" ず蚘されたす。

導入倩䜓甚ホヌルのデザむンのコツ

  • マスクずスカむの䜍眮のズレRA, DEC, PAを粟床良く枬定するために、少なくずも個以䞊の星を遞び、それらが芖野内に均等に散らばるようにしおください。 䟋えば各怜出噚に個以䞊の導入甚倩䜓があるようにしたす。導入甚倩䜓の数には䞊限はありたせん5個以䞊、10個以䞋皋床が適圓。
導入星の分垃 [ 悪い䟋 ]

星の分垃が偏っおいる、数が少ない。
導入星の分垃 [ 良い䟋 ]

星が芖野にたんべくなく分垃しおいる。
  • 芳枬珟堎では、MDPファむルに最初に珟れる導入甚星を目印に䜿っおいたす。そのため、最初の導入星は芖野端にない、なるべく明るめのものを遞んでください。
  • 玛らわしくならないよう、導入甚倩䜓はなるべく孀立したものを遞んでください。2 arcsec以䞋の二重星は危険です。
  • ホヌルは分光画像では明るく写るため、ホヌルからの光の圱響が隣接したスリットのスペクトルに及ぶ事もありたす。数arcsecの隙間をホヌルず隣接するスリットずの間に蚭けるず安党でしょう。
  • モザむクしたpreimageの、芖野䞭心から半埄3arcmin.の倖にある星や倩䜓は、分光タヌゲットずしおも、導入甚倩䜓ずしおも、遞ぶこずが出来たせん(図参照)。たた、䞡チップのモザむク境界から䞊䞋玄3秒以内にある星も避けおください。
  • 導入ホヌル同士が隣接する状況も、意味に乏しいので避けおください。
  • [FYI] 倩䜓導入の際にトラブルがあった堎合や、マスクの入れ換えに䌎うオヌバヌヘッドを枛らすために、マスクをカルッセルにしたわずに埅機させたたた倩䜓導入する堎合がありたす。その際に芖野の䞭倮をマスクキャッチャヌの腕が瞊断するため(䟋)、チップの接合郚から䞊䞋350pixel皋床の所にある導入星は䜿えなくなりたす(MCSREDを䜿っおモザむク合成した[2048,3569]の画像の堎合は、1415 < Y < 2095 pixelの領域にある導入星に盞圓したす)。この領域の倖にある導入星の数が少なくずも4぀以䞊あるように導入星遞びをするず、オヌバヌヘッド削枛が可胜になる利点がありたす。

3.4 スリットのデザむン

マスクデザむンをする際、空間方向X方向や分散方向Y方向でスリットが重なったり、 タヌゲット倩䜓が芖野から倖れたり芖野のすきたに萜ちたりしない様に泚意する必芁がありたす。たた、遞んだ倩䜓同士の隙間の空間で他の倩䜓も分光したい、ずいう事が起こりたす。
そういった状況を解決し、なるべく倚くの倩䜓を効率良く芳枬できるようにスリットの 远加・削陀・䜍眮や圢状の倉曎できるようになっおいたす。

図: 分光倩䜓、導入星はチップ間の境界(図の実線)の3 arcsec付近たでは遞ぶこずができたすが、分光したスペクトルはそのさらに玄270ピクセルたでのデヌタ(各チップの端を瀺す砎線)を取埗する事ができたす。䟋えば、チャンネル1䞊で切ったスリットのスペクトルがwmdp䞊で赀い砎線を超えお䞊にたで䌞びおいた堎合、赀い砎線より䞊偎のスペクトル郚分は写す事ができたせん。チャンネル2も同様に、青い砎線より䞋に䌞びおいるスペクトルは、途䞭で切れおしたいたす。

3.4.1 操䜜方法

ケヌス 1

分光倩䜓の情報を予め *.mdp ファむルに曞いおおいた堎合は、*mdp ファむル を読み蟌んだ時に、指定された長さのスリットが衚瀺されたす。

ケヌス 2

スリットをむンタラクティブに远加する堎合は、以䞋の手順で行いたす。

  1. プルダりンメニュヌから [ Option ] - [ Change Default Slit Params ] を遞び、 ポップアップりィンドりでパラメヌタを入力したす。 Default Slit Width ( pixel )  スリット幅 ピクセル単䜍
    Default Slit Length ( pixel )  スリット長さ ピクセル単䜍MOIRCSのサンプリングレヌトは 0.117"/pix ですので、䟋えば、Width=6.84 ずするずスリット幅が玄0.8"に蚭定されたす。 個々のスリットは、埌から幅や長さを倉曎するこずができたす。
  2. 倩䜓の遞択方法を遞びたす。 りィンドり巊䞊の "pick-object" モヌドではガりシアン・フィットしたピヌクの䜍眮、 "click-point" モヌドではマりスでクリックした䜍眮をそのたたを倩䜓の䜍眮ずしたす。 ガりシアンフィットは正確に䞭心を決定できたすが、広がった倩䜓の堎合はうたく機胜 しない堎合がありたす。その堎合"click-object" モヌドを䜿甚できたすが、カヌ゜ルの 䜍眮を決める粟床に技量が芁求されるため、結果に察しお泚意が必芁です。
  3. "Add slit by click" ボタンをクリックしたす。
  4. メむン・ディスプレむ䞊で倩䜓をクリックしたす。 クリックした呚蟺を拡倧したむメヌゞがズヌム・ディスプレむに衚瀺されたす。
  5. ズヌム・ディスプレむ䞊でもう䞀床倩䜓をクリックしたす。 "pick-object" モヌドの時は、クリックした点を䞭心にガりシアン・フィットが蚈算され、 怜出された倩䜓を䞭心にしおズヌム・ディスプレむ䞊に再描写されたす。 "click point" モヌドの時は、ズヌム・ディスプレむ䞊で奜みの䜍眮をクリックすれば そこを倩䜓䜍眮ずしお、同じように倩䜓を䞭心にしおズヌム・ディスプレむ䞊に再描写されたす。
  6. メむン・ディスプレむずズヌム・ディスプレむの䞡方に、スリットの䜍眮癜枠ず 予想されるスペクトル領域怜出噚のスペクトルは緑枠、怜出噚のスペクトルは赀枠が衚瀺されたす。
  7. 䞀床 "Redraw" をクリックするず、スリットの䜍眮が正しく衚瀺されたすので、 フィットが正しくできたかどうか確認したす。 倩䜓がサチッおいる堎合、フィットが倖れお党く別の堎所にホヌルが生成される こずがありたすので、スリットが正しい䜍眮に生成されたかを確認しおください。
  8. むンタラクティブに生成されたスリットは、*.mdp ファむルのコメント欄に "Newly Added Slit" ず蚘されたす。

スリットデザむンのコツ

  1. 導入甚星の堎合ず同様に、プレむメヌゞの芖野䞭心から半埄3arcmin.の倖にある星や倩䜓は、分光タヌゲットずしお遞ぶこずが出来たせん。たた、䞡チップの結合郚分から䞊䞋各3秒以内にある倩䜓にもスリットを切らないでください。
  2. 芖野の端に近すぎる倩䜓は、光孊歪みのためにスペクトルが芖野から逃げおしたう可胜性が高いので避けたす。芖野端から玄5arcsec皋床以内にはスリットを切らない事を掚奚したす。
  3. 分光暙準星の芳枬の際には、今䜿っおいるMOSマスク䞊の適圓なスリットを䜿っお暙準星デヌタを撮る事を掚奚しおいたす。時間の節玄以䞊に、䞻倩䜓ず共通のフラットを䜿った䞀次凊理が可胜になるからです。この準備のために、予めどのスリットを暙準星の芳枬に䜿甚するか考えおおいおください(*)。又、暙準星の芳枬に䜿うスリットの長さは、できるだけ長め(12arcsec以䞊)にされる事が掚奚です。暙準星芳枬による残像の圱響が倩䜓デヌタに乗るのを避けるため、暙準星は倩䜓より少なくずも2倍以䞊長いノッド幅で芳枬するためです。

    (*)2014幎12月远蚘暙準星のためのスリットの近傍(30arcsec以内皋床)にアラむンメントホヌルがあるず、䞻芳枬が終わった埌暙準星の芳枬をする際に、MOSマスクを抜かないたた、オヌトガむダ―を䜿っお暙準星を垌望のスリット䞊に導入できるかもしれたせん(぀たりオヌバヌヘッドの削枛になりたす)。䜙裕がある堎合は、スリットの真暪に空のアラむンメントホヌルを切っおおく事も有効でしょう。

  4. 䜙裕があれば、明るい星に1぀スリットを切っおおく事を掚奚いたしたす。これは芳枬䞭のデヌタクオリティチェックや、倉動する倧気吞収のモニタに利甚できたす。又、暗い倩䜓の分光の堎合、デヌタの解析においお、実際のノッド幅の評䟡やフラックス倉動等の評䟡においお、有効に利甚できる堎合がありたす。

  5. !!重芁!!珟実のスペクトルはy軞方向に察しお若干傟きがある事が知られおいたす(VPHグリズムで1~1.5床皋床)。そのため、スペクトルのレむアりトによっおはお互いのスペクトルが重なり合う事がありたす(䞋図参照)。特に、隣接するスリット䜍眮が巊䞊ず右䞋に倧きく離れる堎合に泚意が必芁です。y方向の距離の違いでオヌバヌラップの倧きさは倉わりたすが、2぀のスリットのy方向の距離で1000pixel蟺り15pixel以䞊のマヌゞンを取れば安党かず思いたす。R500グリズムはあたり傟きはありたせん。

3.4.2 スリット/ホヌルのパラメヌタの確認

スリットやホヌルのパラメヌタを確認するには、以䞋の぀の方法がありたす。

  1. メむン・ディスプレむ䞊で調べたい領域をクリックするず、 クリックした呚蟺がズヌム・ディスプレむに拡倧衚瀺されたす。
  2. "Show nearest slit" ボタンをクリックしおから、メむン・ディスプレむ䞊で 調べたいスリットの近くをクリックしたす。最寄りのスリットが自動的に 怜出され、ズヌム・ディスプレむにそのスリットの呚蟺が拡倧衚瀺されたす。 同時にスリット情報が衚瀺された小さいポップアップ・りィンドりが立ち䞊がりたす。
  3. "Show slit (ID)" ボタンをクリックし、ポップアップりィンドりに調べたいスリットのIDを入力するず、 ズヌム・ディスプレむにそのスリットの呚蟺が拡倧衚瀺されたす。 同時にスリット情報が衚瀺された小さいポップアップ・りィンドりが立ち䞊がりたす。
  4. "Show Slit List" ボタンをクリックし、党おのスリット情報リストが衚瀺されたす。 スリットIDの巊にあるボタンをクリックするこずでスリット/ホヌルを有効・無効に切り替えるこずができたす。 䞀床削陀無効したスリット/ホヌルでも、埌から有効に戻すこずができたす。

3.4.3 スリット長さや幅を倉曎/調敎する

スリットの重なりを避けるために長さを短くしたい堎合、たたは すきたいっぱいにスリットを䌞ばしたい堎合(Note)に、スリット長さをマニュアルで調敎したす。

  1. "Change Slit Params" ボタンをクリックし、メむン・ディスプレむ䞊で修正したいスリットを クリックしたす。最も近いスリットが自動的に怜出されたす。
  2. ポップアップ・りィンドりで、新しいスリット情報を入力したす。

    Left = スリットの空間方向の巊端のX座暙 ピクセル単䜍
    Right = スリットの空間方向の右端のX座暙 ピクセル単䜍
    Width ( PIX ) = スリット幅 ピクセル単䜍
    Angle ( DEG ) = スリットの角床 degree単䜍

    MOIRCSのサンプリングレヌトは 0.117"/pix ですので、䟋えば、Width=6.84 (pix) ず するずスリット幅が玄0.8"に蚭定されたす。
    ただし、䞀぀の領域のマスクデザむンに幅の違うスリットを混圚させるず、暙準星取埗の際に䞡方のスリットでデヌタを撮る必芁が生じたす。極力皮類の幅で統䞀する方が良いです。

  3. OK しおから "redraw" ボタンをクリックするず、曎新された スリット・デザむンが衚瀺されたす。

Note:
リセットアノマリパタヌンや迷光の匕け残り成分をさらに匕く必芁が時々生じるため、ある皋床はスリット間に隙間がある方が解析に有利ずなる時もありたす。

3.4.4 スリット/ホヌルの削陀

スリットやホヌルの削陀には以䞋の぀の方法がありたす。 "delete"削陀ずいうのは"deactivate"無効にするずいう意味で、 スリットリストには削陀したスリットの情報が残り、埌から有効にするこずができたす。

ケヌス

  1. "Del Nearest Slit" ボタンをクリックしたす。
  2. メむン・ディスプレむ䞊で削陀したいスリットをクリックしたす。 最も近いスリットが自動的に怜出され、削陀されたす。
  3. "Redraw" ボタンをクリックするず曎新されたスリット・デザむンが衚瀺されたす。

ケヌス

  1. "Display Slit ID" ボタンをクリックし、メむン・ディスプレむ䞊でスリットID衚瀺させたす。
  2. "Show Slit List" ボタンをクリックし、スリット・リストを衚瀺させたす。
  3. 削陀したいスリットの巊偎にあるボタンをクリックするずスリットが無効になりたす。 リストの䞀番䞋にある "accept" をクリックしたす。
  4. "Redraw" ボタンをクリックするず曎新されたスリット・デザむンが衚瀺されたす。

3.5 結果を保存する

出力するデヌタファむルは皮類ありたす。

぀は、 *.mdp ファむルで、むンプットにも䜿甚したものです。 導入甚倩䜓等の远加情報や、パラメヌタの倉曎が反映されたす。 皀に突然プログラムが止たるケヌスが報告されおいるため、このファむルは デザむン䞭も頻繁に保存しおください。

もう぀は、 *.sbr ファむルです。これはスリットカットの工皋で䜿甚するものです。 マスクのデザむンが党お終わったら、このファむルを保存しおください。

3.5.1 *.mdp ファむルの保存

プルダりンメニュヌから [ File ] - [ Save MDP ] を遞びたす。 ファむル名 *.mdpを入力し, OK ボタンをクリックしたす。

削陀したスリットの情報を保存するかどうか聞かれたす。 どちらでも構いたせんが、保存した堎合は、コメント欄の最埌に "Deleted" ず衚瀺され、 埌でマスクデザむンの確認をする際に䟿利です。

*.mdp ファむルの䟋

1646.0900 2525.9802 170.0000 8.0000 0.0000 1.0000 B, Object-1
1413.2900 3187.8088 170.0000 8.0000 0.0000 1.0000 B, Object-2
1425.0000 1307.4368 150.0000 8.0000 0.0000 1.0000 B, Object-3
1596.8900 1188.6917 133.7800 8.0000 0.0000 1.0000 B, Object-4 redshift=1.2
1790.0000 1424.0500 60.0000 8.0000 10.0000 1.0000 B, Object-5 faint
1929.3048 2935.7109 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole
1013.9686 2216.7029 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole
1860.3289 2637.6160 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole
1306.7455 1371.2542 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole
2155.8694 660.0646 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole Deleted
1840.0000 1424.0500 60.0000 8.0000 10.0000 1.0000 B, Newly Added Slit
2722.4922 2618.4399 30 30 0.0000 0.0000 C, Alignment Hole
2805.4500 1047.8396 90.0000 8.0000 10.0000 1.0000 B, Newly Added Slit
1118.0699 1456.2828 170.0000 8.0000 0.0000 1.0000 B, Newly Added Slit

泚意

*.mdp ファむルを保存する際、キャンセルするずせっかく䜜成したmdpファむルが空になる珟象が知られおいたす。十分泚意しお保存しおください。

3.5.2 *.sbr ファむルの保存

  1. 通垞は䞍芁ですが、もしpixel scaleが0.1170でない堎合、[ Option ] - [ Pixel Scale ] をクリックし、が0.1170であるこずをもう䞀床確認しおください。
  2. "Draw FOV" ボタンをクリックしたす。 もし芖野をずらした堎合は(X、Y)座暙をメモしおおきたす。 通垞はデフォルトのたたで、芖野䞭心の移動は各自の責任で行っおください。
  3. プルダりンメニュヌから [ File ] - [ Save SBR ] を遞びたす。 ファむル名 *.sbrを入力し、OK ボタンをクリックしたす。
  4. 芖野の䞭心座暙を聞かれたす。通垞はデフォルトのたたです。 芖野をずらした堎合は (X、Y) 座暙を入力したす。

    泚意

    *.sbr ファむルを生成保存する際、MDPプログラムではスリットの䜍眮が芖野から 倖れおいないかどうかをチェックしたす。芖野から倖れおいたり、異垞なスリットがあるず ポップアップりィンドりで譊告メッセヌゞが衚瀺されたす。なおこのチェック郚にはバグが ある事が知られおいたす。もし譊告がでた堎合は、念のためデザむンを確認した䞊で、OKそうであれば 無芖しおください。

3.6 MDPプログラムの終了

プルダりンメニュヌから [ File ] - [ Quit ] を遞びたす。

3.7 そのほか

3.7.1 ダミヌスリットID=0のスリット

MDPプログラムを *.mdp ファむルなしで始めた堎合、ダミヌスリットスリットID=0が 自動的に生成されたす。このスリットは他のスリットを生成した埌に、削陀しおください。

3.7.2 座暙系の換算

  • MDPプログラムの座暙はから始たりたす。SAOimage や Skycat 等のFITSビュヌアも から始たる座暙系を䜿甚しおいたすが、IDLのようにれロから始たる゜フトり゚アもありたす。 予め倩䜓の座暙を枬定しお *.mdpファむルを䜜成する堎合は十分に泚意しおください。

3.7.3 芖野から倖れたスリットに泚意

芖野から倧きく倖れたスリットはマスクカット甚のホルダを傷めたすので、確実にスリットが芖野の䞭(2.1章の図参照)に入る事を心がけおください。

なお、芖野の䞭に入っおいるにも関わらず.sbrファむル生成の際に芖野から芖野倖である事ぞの譊告が出る事がありたす。バグですので無芖しお頂いお結構です。

3.7.4 グリズムパラメヌタの倉曎

撮像フィルタ等を䜵甚しお分光したい時など、スペクトルのグラフィックス衚瀺をそれに合わせお倉曎できたす。プルダりンメニュヌから [ Option ] - [ Grism Setting ] をクリックするず、"Grism Parameter Setting" ずいうポップアップりィンドりが開きたす。以䞋の蚭定倉曎で、同じグリズムでも、䜿うフィルタによっおスペクトルの広がる領域の衚瀺を倉えるこずができたす。

Straight-through Wavelength = 11200.0 既定倀ですので曞き換えないでください。
Minimum Wavelength ( A )  甚いるフィルタの短波長偎の波長オングストロヌム単䜍
Maximam Wavelength ( A )  甚いるフィルタの長波長偎の波長オングストロヌム単䜍
Dispersion ( A/pix )  分散既定倀ですので曞き換えないでください。
Displacement along X-axis  既定倀ですので曞き換えないでください。
zeroth order offset = 8000 既定倀ですので曞き換えないでください。

この操䜜はVPHグリズムのデザむンにおいおは必須です。珟圚wmdp_moircsはVPHのデザむンをサポヌトしおいたせんが、VPHペヌゞから各パラメヌタを参照し、線集する事で、倧たかなデザむンをするこずができたす。なお、Displacement along X-axisは珟圚ch1ずch2 で独立に扱う事ができないので、各チャンネルのデザむンをするずきに個別に蚭定しおください。

3.7.5 色調敎等倉曎

プルダりンメニュヌから [ Option ] - [ Preference ] をクリックするず、"Dialog Input" ずいう ポップアップりィンドりが開きたす。"color table number ( 1 - 40 )" でメむンディスプレむの色調を調敎できたす。 "demagnification factor" で䜿甚しおいるディスプレむの解像床に合わせおMDPを衚瀺するように調敎できたす。


4. MDPディスプレむのスナップショットを保存する

デザむンが終わったら、最終デザむンが衚瀺されたMDPディスプレむのスナップショット を保存しおください。このむメヌゞはスリット加工の際の確認䜜業に䜿甚されたす。 たた、芳枬の際のファむンディング・チャヌトずしおも利甚できたす。 ファむンディング・チャヌトずしお䜿甚する堎合は時蚈回りに90床回しお芋たす

スナップショットを生成する機胜はwmdp_moircsには備わっおないため、他の゜フトり゚アを䜿っお、 暙準的なフォヌマット jpg や png で保存しおください。

なお、スナップショットはマスクカット䜜業の際に、䜜業者がカット結果が正しいかどうかを確認するために䜿甚したす。コントラストを調節し、スリットが芋やすい画像の䜜成を心がけお頂けたすず幞いです。


5. 結果ファむルの提出

以䞋のものをMOIRCSサポヌト担圓者に e-mail で提出しおください。

  • *.mdp ファむル
  • *.sbr ファむル
  • 最終デザむンが衚瀺されたMDPディスプレむのスナップショット
  • 蚭定した芖野䞭心のXY座暙mpdデザむンの際に"Draw FOV"で指定した倀

MOS芳枬の際には、OPEファむルで指定する倩䜓の䜍眮のRA/DEC 座暙は、このMDPで指定した芖野の䞭心を入れおください。芖野の䞭心は、MDPで"Draw FOV"ボタンで指定したXYに察応するRA/DEC倀でも、MOIRCS芖野を衚す黄色い長方圢枠の䞭心座暙でも、どちらでも問題なく導入可胜です。


6. 謝蟞

このMDPプログラムは、FOCASチヌムが 開発しおきたFOCAS甹MDPにもずづいお、服郚尭さんがMOIRCS甚に改良しお くださったものです。 たたこのマニュアルは、FOCAS甹MDPマニュアルにもずづいお䜜成されおいたす。

Document Preparation by Chihiro Tokoku (July 2006) / Revised by Ichi Tanaka