観測成果

2012年

銀河の「帽子」に吹き付ける強力な風
~ M82 の銀河風、4万光年先のガス雲と衝突中 ~
銀河の「帽子」に吹き付ける強力な風 ~ M82 の銀河風、4万光年先のガス雲と衝突中 ~ 2012年12月26日

京都大学、東京大学カブリ IPMU、国立天文台、愛媛大学、シドニー大学の研究グループは、爆発的星形成銀河 M82 からの爆風波として飛び出したガスが、M82 銀河本体から約4万光年も離れた「M82 の帽子」と呼ばれるガス雲に衝突して光っていることを、すばる望遠鏡による観測から突き止めました。今回の研究成果によって、銀河とその周辺環境がダイナミックに進化してきたことが明らかになりました。すばる望遠鏡の大集光力と空間分解能の高さを生かした研究成果です。

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偏光観測で見えた惑星材料物質の成長
偏光観測で見えた惑星材料物質の成長
2012年11月27日

国際研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測から、「おうし座 UX A 星」という恒星をとりまく原始惑星系円盤の姿を直接捉えました。また円盤中に、単純な球形ではない、比較的大きな塵粒子が含まれていることも明らかになりました。この塵粒子は衝突合体による惑星への成長過程にあると考えられ、惑星系の生い立ちを探る上で重要な観測結果となりそうです。

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重い恒星の巨大な惑星、すばる望遠鏡が直接観測で発見
若重い恒星の巨大な惑星、すばる望遠鏡が直接観測で発見~
2012年11月19日

国立天文台を中心とする国際研究チームが 近赤外線の直接撮像観測から、アンドロメダ座カッパ星を回る巨大なガス惑星を発見しました。この惑星は、木星の 13 倍もの質量を持ち、太陽系の海王星の軌道より少し遠い軌道を周っています。主星 (恒星) の質量は太陽の 2.5 倍と重く、今までに撮像された太陽系外惑星の中では主星の質量が最も重いものです。

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若い太陽のまわりの惑星誕生現場に見つかった巨大なすきま
~複数の惑星が誕生している現場か?~
若い太陽のまわりの惑星誕生現場に見つかった巨大なすきま ~複数の惑星が誕生している現場か?~
2012年11月8日

国立天文台などの研究者から成る国際研究チームは、すばる望遠鏡と世界最高性能の惑星・円盤探査カメラ HiCIAO を用いた観測により、PDS 70 星と呼ばれる若い太陽に似た軽い恒星 (年齢約 1000 万年) の原始惑星系円盤に、過去最大級のすきまが存在していることを初めてつきとめました。

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銀河古代都市の建設ラッシュ − 現在の楕円銀河が爆発的に生まれ急成長する大集団を発見 −
銀河古代都市の建設ラッシュ − 現在の楕円銀河が爆発的に生まれ急成長する大集団を発見 −
2012年8月30日

国立天文台などの研究者からなるチームは、成長期まっただ中の原始銀河団を、110 億光年の彼方の宇宙に発見しました。この原始銀河団には、爆発的に星形成を行っている銀河が、これまでに類を見ないほどの高密度で存在しています。私たちはまさに銀河の古代都市の建設ラッシュを目撃しているようです。現在の銀河団は星形成の活動性が低い楕円銀河で占められていますが、それらの銀河が過去にいかに華やかな時代を生きたのか、その生い立ちの解明につながりそうです。

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超新星爆発の形、実はでこぼこ? −すばる望遠鏡で迫る超新星爆発のメカニズム−
超新星爆発の形、実はでこぼこ? −すばる望遠鏡で迫る超新星爆発のメカニズム−
2012年8月2日

国立天文台、広島大学、東京大学などの研究者を中心とする研究グループは、すばる望遠鏡を用いた観測により、大質量星が一生の最期に起こす「超新星爆発」がでこぼこした3次元構造をもっていることを明らかにしました。この研究は、超新星爆発の形状を探る道を新たに開くもので、長年にわたる謎である超新星爆発のメカニズムを解明する糸口となることが期待されます。

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最遠方銀河で見る夜明け前の宇宙の姿
最遠方銀河で見る夜明け前の宇宙の姿
2012年6月3日

総合研究大学院大学の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡およびケック望遠鏡を用いた観測により、地球から 129.1 億光年先にある銀河 SXDF-NB1006-2 を発見しました。SXDF-NB1006-2 は 2011年にすばる望遠鏡により発見された最遠方銀河 GN-108036 よりも僅かに遠い赤方偏移 7.215 にある銀河です。

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すばる望遠鏡、ウルトラ赤外線銀河の謎を解明
- かすかな星の分布の様子が多重合体の証拠となった -
すばる望遠鏡、ウルトラ赤外線銀河の謎を解明 — かすかな星の分布の様子が多重合体の証拠となった -
2012年5月24日

愛媛大学宇宙進化研究センターの研究者を中心とした研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測により、ウルトラ赤外線銀河 (太陽の1兆倍ものエネルギーを赤外線で放射している銀河) の代表格であるアープ 220 が、4個以上の銀河の多重合体である動かぬ証拠を発見しました。

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すばる望遠鏡が見つけた宇宙最遠方の銀河団
すばる望遠鏡が見つけた宇宙最遠方の銀河団
2012年4月23日

総合研究大学院大学の研究者を中心とした研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測により、127 億 2000 万光年先にある「原始銀河団」を発見しました。これは現在知られている中で最も遠い原始銀河団であり、127 億 2000 万年前の宇宙、すなわち 137 億年の宇宙の歴史の中で宇宙年齢がまだ 10 億年にも達しない初期宇宙に、すでに銀河団が存在したことを示します。この発見は宇宙の構造形成や銀河進化の解明に重要な手がかりを与えるものと考えられます。

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原始惑星系円盤に小さな渦巻き構造を発見 — 密度波理論で探る惑星形成の現場
原始惑星系円盤に小さな渦巻き構造を発見 — 密度波理論で探る惑星形成の現場
2012年4月11日

工学院大学の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測から、SAO 206462 と呼ばれる若い星の原始惑星系円盤に小さな渦巻き状の構造を発見しました。研究チームは、この構造を「密度波理論」を用いて解析し、原始惑星系円盤の物理状態の「測定」を行いました。円盤構造の詳細な観測と円盤における力学の理論とを組み合わせた本研究は、惑星誕生の謎に迫るための新しい糸口を開いたと言えます。

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すばるが写した「長方形銀河」の秘密
すばるが写した「長方形銀河」の秘密
2012年4月3日

オーストラリアの研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測で、長方形の形状を示す銀河の撮影に成功しました。その形はまるでエメラルドカットを施したダイヤモンドのようです。この不思議な形の銀河は2つの渦巻き銀河の衝突でできた可能性があると、研究チームはその生い立ちを推測しています。

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2つの輝線で探る銀河の過去、宇宙の過去
2つの輝線で探る銀河の過去、宇宙の過去
2012年3月29日

オランダの研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡とイギリス赤外線望遠鏡 UKIRT による観測から、およそ 90 億年前の「古代」の宇宙に数多くの銀河を発見しました。2波長での観測を組み合わせた今回の銀河探査は、遠方にある星生成銀河を効率的に選び出し、それらの星生成活動の様子を詳しく調べる上で、大変強力な手法となりました。

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形成しつつある惑星の兆候を捉えた - すばる望遠鏡による新たな発見 -
形成しつつある惑星の兆候を捉えた - すばる望遠鏡による新たな発見 -
2012年3月19日

茨城大学の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡を使った観測から、HD 169142 という若い恒星を取りまく円盤中に惑星の存在を強く示唆する兆候を見出しました。HiCIAO による偏光観測で直接とらえた円盤は非対称な構造をしていますが、この非対称な構造は円盤内に存在する原始惑星による擾乱で作られた可能性があります。

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銀河に流れ込む「星の小川」 ~ すばる望遠鏡が写した銀河合体の現場
銀河に流れ込む「星の小川」 ~ すばる望遠鏡が写した銀河合体の現場
2012年2月13日

ドイツの研究者を中心とする国際研究チームは、すばる望遠鏡を使った観測から、銀河に流れ込む「星の小川」の撮影に成功しました。この「星の小川」、実は NGC 4449 という矮小銀河がそばにいた別の矮小銀河を飲み込んでいる様子で、銀河同士が合体している現場です。広い視野と高い解像度を持つすばる望遠鏡は、飲み込まれている銀河の星の一つ一つをはっきりと分離して写し出しました。

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すばる望遠鏡が明らかにした、もっとも暗い矮小銀河の生い立ち
すばる望遠鏡が明らかにした、もっとも暗い矮小銀河の生い立ち
2012年2月6日

国立天文台、北京大学の研究者を中心とする研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測によって、銀河系周辺に存在する4つの暗い矮小銀河たちが、120 億歳以上という非常に古い年齢の星のみで構成されていることを明らかにしました。これは銀河系の形成過程を知る上でも、また巨大銀河の元となる宇宙初期の小さな銀河の形成と進化を明らかにする上でも、重要な成果です。

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強弱重力レンズを組み合わせたダークマター分布の精密測定
強弱重力レンズを組み合わせたダークマター分布の精密測定
2012年1月19日

IPMU の大栗真宗特任助教を中心とする国際研究チームはすばる望遠鏡で観測された 28 個の銀河団画像について「強い」重力レンズ現象と「弱い」重力レンズ現象を組み合わせた解析を行うことで銀河団内のダークマター分布をこれまでにない精度で明らかにしました。特に、ダークマター分布の中心集中度について理論予言との矛盾が指摘されており長らく論争が続いていましたが、その論争に決着をつける重要な成果です。

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すばるがとらえた塵のリングと見えない惑星のきざし:HR 4796 A の残骸円盤の超高コントラスト画像
すばるがとらえた塵のリングと見えない惑星のきざし:HR 4796 Aの残骸円盤の超高コントラスト画像
2012年1月11日

すばる望遠鏡に搭載された惑星探査用カメラ HiCIAO が、HR 4796 A という若い恒星のまわりにある塵のリングの撮影に成功しました。観測された塵のリングは、微惑星と呼ばれる惑星形成の「名残」が衝突し、小さな塵が絶え間なくばらまかれることで形成されたと考えられています。さらに、中心星からリング内側までの距離が左右でずれていることが、今回の画像から精密に測定されました。この恒星のまわりに未発見の惑星が存在し、塵のリングに重力的影響を与えた結果としてずれが生じた可能性があります。

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