観測成果

2015年

銀河の「化石」が明らかにした大質量銀河の形成と進化
銀河の「化石」が明らかにした大質量銀河の形成と進化 2015年9月24日

チューリッヒ工科大学などの研究チームは、ビッグバンから 40 億年後の宇宙に存在する既に星形成活動を終えた銀河を、すばる望遠鏡で観測しました。その結果、このような遠方銀河の恒星の性質が、近傍宇宙で観測される楕円銀河のものとよく一致することがわかりました。また、恒星に刻まれた情報を元にこれらの銀河の祖先をあぶり出し、およそ 110 億年にわたる楕円銀河進化の様子を描くことに成功しました。

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突然、星を作らなくなった銀河の発見 ―100 億年前、銀河に何が起こったのか?―
突然、星を作らなくなった銀河の発見 ―100 億年前、銀河に何が起こったのか?― 2015年9月8日

愛媛大学などの研究チームは、すばる望遠鏡を用いて、100 億光年彼方の宇宙で大規模な輝線銀河の探査を行いました。その結果、「まさに星の生成が止まりつつある」銀河を発見しました。星生成が止まるタイムスケールを評価してみると、わずか数千万年であることがわかりました。

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すばる望遠鏡 HSC で見えてきた、急成長を遂げつつある銀河と超巨大ブラックホール
すばる望遠鏡 HSC で見えてきた、急成長を遂げつつある銀河と超巨大ブラックホール 2015年8月26日

愛媛大学などの研究チームは、すばる望遠鏡搭載の超広視野主焦点カメラ HSC で得られた観測データから、従来は観測が困難だった塵に覆われた銀河を新たに 48 個発見し、それらの統計的性質を世界で初めて明らかにしました。見つかった銀河の赤外線光度は太陽の 10 兆倍以上と推定され、銀河の中心部には急成長を遂げつつある超巨大ブラックホールが存在すると考えられます。

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超広視野主焦点カメラ HSC で挑む M81 銀河考古学
超広視野主焦点カメラ HSC で挑む M81 銀河考古学 2015年8月4日

上海天文台、国立天文台などの研究者からなる国際研究チームは、すばる望遠鏡に搭載された超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam (ハイパー・シュプリーム・カム, HSC) を使い、地球から 1200 万光年の距離にある渦巻銀河 M81 の周囲の広域観測を行いました。その結果、M81 の周りで若い星の集団が、中性水素ガスの分布と重なるように広い範囲に分布していることを発見しました。M81 は隣のスターバースト銀河 M82、楕円銀河 NGC 3077 と強い重力相互作用をしており、その潮汐効果で M81 から引き離されたガスの中で生まれた星々が、M81 の周りを漂っているのだと考えられます。

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すばる望遠鏡 Hyper Suprime-Cam が描き出した最初のダークマター地図
すばる望遠鏡 Hyper Suprime-Cam が描き出した最初のダークマター地図 2015年7月1日

国立天文台などの研究チームは、すばる望遠鏡の新しいカメラ HSC で取得されたデータを用いた解析から、2.3 平方度にわたる天域でのダークマター分布を明らかにし、銀河団規模のダークマターの集中がこの天域に9つ存在することを突き止めました。研究チームは最終的に観測天域を 1000 平方度以上に広げ、ダークマターの分布とその時間変化から宇宙膨張の歴史を精密に計測する、という課題に取り組みます。

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854 個もの「超暗黒銀河」をすばる望遠鏡アーカイブから発見
854 個もの「超暗黒銀河」をすばる望遠鏡アーカイブから発見 2015年6月22日

ニューヨーク州立大学および国立天文台の研究者からなる研究チームは、すばる望遠鏡アーカイブデータを解析し、かみのけ座銀河団の中に 854 個もの「超暗黒銀河」が存在することを発見しました。今回の研究で 854 個もの超暗黒銀河が確認されたことで、かみのけ座銀河団内での分布や超暗黒銀河の中にある星の種族が明らかになりました。

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原始惑星系円盤における多重リングギャップ構造の発見
原始惑星系円盤における多重リングギャップ構造の発見 2015年6月16日

国立天文台などの研究チームは、すばる望遠鏡を使った観測により、「うみへび座 TW 星」という若い星の周りにある原始惑星系円盤を、これまでで最も詳細に写し出し、半径約 20 天文単位の位置にリング状のギャップ構造を発見しました。この天体では我々の太陽系のように複数の惑星が誕生しつつあり、太陽系の誕生の姿を映し出しているものと考えられます。

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大量のガスを一気に呑みこむ小さな怪物天体
大量のガスを一気に呑みこむ小さな怪物天体 2015年6月2日

ロシア特別天体物理観測所および京都大学の研究者からなる研究チームは、謎の天体「超高光度X線源」のうち4天体をすばる望遠鏡で観測し、その全てから、ブラックホールがガスを一気に呑みこむ時の反動で、大量のガスが放出されている証拠を捉えました。この事実は、これらの天体がいずれも「意外に小さな」ブラックホールであり、銀河系内の特異天体 SS 433 と同類であることを裏付けます。

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すばる望遠鏡で迫るスーパーフレア星の正体
すばる望遠鏡で迫るスーパーフレア星の正体 2015年5月11日

京都大学などの研究者からなる研究チームは、恒星表面の超巨大な爆発現象「スーパーフレア」が見つかった太陽型星のうち 50 天体を、すばる望遠鏡を用いて観測しました。得られたスペクトルを詳細に分析した結果、太陽とよく似た星でも巨大黒点が生じれば、スーパーフレアを起こしうるということを突き止めました。

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110 億年前の宇宙に近傍最大級の銀河団の祖先を確認
~原始銀河団における固有の銀河形成過程~
近傍最大級の銀河団の 110 億年前の祖先の発見と、そこで起こる固有の銀河形成過程 2015年4月20日

国立天文台および総合研究大学院大学などの研究チームは、およそ 110 億年前の宇宙に見つかった2つの原始銀河団をすばる望遠鏡を用いて詳細に観測しました。その結果、これらの原始銀河団が「かみのけ座銀河団」のような近傍最大級の銀河団の祖先に相当する、非常に大きな質量と構造を持っていることがわかりました。さらに、これらの原始銀河団におけるガスの重元素量含有率から高密度環境特有の銀河形成過程について新たな知見を得ることができました。

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すばる望遠鏡が捉えたラヴジョイ彗星 (C/2013 R1) の尾の素早い変化
すばる望遠鏡が捉えたラヴジョイ彗星 (C/2013 R1) の尾の素早い変化 2015年3月4日

国立天文台などの研究チームは、2013年12月にすばる望遠鏡でラヴジョイ彗星 (C/2013 R1) を詳しく観測し、イオンの尾の構造が、20 分ほどの間に大きく変化していたことを発見しました。イオンの尾の短時間での急激な変化は観測データも少なく、未だにあまりよく理解されていません。すばる望遠鏡の広い視野と高い集光力がこの分野に新たな展開をもたらすことが期待されます。

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新星爆発は宇宙のリチウム合成工場だった
新星爆発は宇宙のリチウム合成工場だった 2015年2月18日

国立天文台などの研究チームは、2013年8月に現れた新星爆発をすばる望遠鏡で観測し、3番目に軽い元素であるリチウムがこの新星で大量に生成されていることを突き止めました。リチウムは宇宙における元素の起源や物質進化を探る試金石となる元素ですが、リチウムを生成・放出している天体が直接的に観測されたのは今回が初めてです。

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