3.現在(まで)の作業内容:

3−1.主鏡のアルミニウム・コーティングの実用化

3−2.可視ナスミス副鏡のアルミニウム・コーティング, および赤外副鏡の銀コーティングを三鷹で実施した.

3−3.赤外副鏡・第3鏡用銀コーティングを山頂で 実現するためのテスト進行中(山頂・三鷹).

3−4.主鏡コーティング用のフィラメントの試作・製作.詳細は付録説明6.

*1999年12月と2000年1月のマウナケアでのクロム・銀蒸発実験 

反射率は良い.スコッチテープテスト不合格.膜厚測定をメーカーに依頼した.速報データによるとクロム+銀の合計で1300 -1500オングストローム.シミュレーション計算と三鷹での基礎実験から 推定される反射性能および耐久性において,当面の目標としていた, 銀の膜厚1000オングストロームが確保できているかもしれない. マウナケアではサンプル鏡の位置をフィラメントに近づけることで 膜厚向上を計ったが,三鷹ではフィラメントの銀の増量について 見通しを得た.実際の副鏡・第3鏡のハンドリングを考えると, フィラメントの変更で対処できるならそれで進めたい. 増量フィラメントを使用したマウナケア(大型真空蒸着装置) での確認実験が必要.

銀コーティングがスコッチテープ・テストに不合格であるとしても, 実用的には1年にわたって劣化がアルミより顕著にならず, ドライアイス・クリーニングに耐えられれば良いのではなかろうか. 2月15日に主鏡外縁部に銀サンプルを設置した. そのモニターをこれから継続して行う.