プリウエットフィラメント製作

                  2001年5月24日 倉上 富夫

プリウエットフィラメントを作る目的:均質な物を用意する,山頂での煩雑な作業を避ける.

洗浄方法とチャンバー操作手順(1工程:1時間15〜30分):洗浄は排気チェンバー室(fume hood)で行う.小型真空蒸着装置は,検出器実験室(Detector Lab.)のarea Eに置いている.

1.アルミクリップ洗浄方法

1工程(フィラメント10本)のアルミの使用は約10g(1本あたり0.9 g程度).

10g分のアルミクリップを2つのビーカー(250 ml, support ring付)に分けて洗浄を行う。

(参考:排気チェンバー室の使い方,薬品の管理)

  1. 18%塩酸による超音波洗浄 5分
  2. 純水ですすぎ
  3. 18%塩酸超音波洗浄 5分
  4. 純水ですすぎ
  5. 純水超音波洗浄 5分
  6. 純水ですすぎ
  7. エタノール超音波洗浄 5分
  8. 窒素ガス吹きつけによる乾燥

 

 

2.フィラメント洗浄方法

  1. エタノール超音波洗浄 15分
  2. 窒素ガス吹きつけによる乾燥

 

3.小型蒸着装置オペレーション

  1. フィラメント重量測定後、取り付け(10本/工程)
  2. 2x10E−5 Torrまで真空引き(10〜15分)
    スクロールポンプのスイッチをON → 真空計が50 Torr以下になったらターボポンプをONする。
  3. フィラメントのフラッシング(プログラム名:flash.vee)
      (5.8 Vまで80秒、3分間)
  4. ベンティング
    *5分間真空引き→ターボポンプOFF→スクロールポンプOFF→ ベントバルブをゆっくり開けて(ターボポンプのプロペラがまだ回転しているので)窒素ガスを封入→5分間放置→釜開け
  5. アルミクリップ取り付け(14個/本)
    馬蹄形に加工したアルミクリップ(洗浄済み)を,ピンセットを 使ってフィラメントにとりつける。
  6. 2x10E−5 Torrまで真空引き(10〜15分)
    スクロールポンプのスイッチをON → 真空計が50 Torr以下に なったらターボポンプをONする。
  7. ウエッティング(プログラム名:wet.vee)
    5.2 Vまで80秒、アルミがフィラメントにすべて溶け付くのを 確認した後、マニュアルでSTOP.
  8. ベンティング(*と同じ)
  9. フィラメント取り出し、重量測定、梱包(袋に重さを記入,パソコンにも入力しておく)

以上

 

2001年の作業では・・・・

製作総数 925本

製作期間 2001年4月11日(水)〜5月17日(木)  実際の作業日数 23日

製作者  神澤、林S、大島、湯谷、Letawsky、Scalra、Winegar、原沢、倉上

      山下Y、Serette、Theo