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ハワイ観測所の大学院生が賞を受賞

2007年6月27日

今回は博士論文の研究内容を奨励した賞を受賞された東北大学大学院出身の小西真広さんと総合研究大学院の眞山聡さんを紹介します。


リサーチインターン
小西 真広

―受賞されたのは、どのような賞でしょうか?
 東北大学総長賞という賞です。博士過程の研究内容を高く評価して頂き、この度受賞しました。私の博士論文の焦点は、遠方銀河の観測による研究と、博士論文を進める上で不可欠であったMOIRCSという観測装置の開発でした。

―これまでの研究で印象に残っていることを教えてください
ハワイ観測所に受託院生としてやってきて、初めの2年くらいは装置の開発や立ち上げに従事していました。その後、試験観測や実際に本格的な観測を行い、それらを博士論文としてまとめました。その研究活動の全ては、東北大学に来てMORICSグループに参加しなければ絶対に経験・習得できなかったであろう貴重なものだと思います。

―今後の研究生活の抱負を聞かせてください
博士論文では、80億年前の銀河の素性と現在の銀河とのつながりを調べました。今後はさらに別の時代の銀河の素性はどうかを調べ、最終的には『私たちの銀河系のような銀河がどのように“進化”して現在の姿に至ったのか』を解明していきたいと考えています。



学振研究員
眞山 聡

―受賞されたのは、どのような賞でしょうか?
  私が受けた賞は「長倉研究奨励賞」と「総合研究大学院大学研究賞」です。「長倉研究奨励賞」は優秀な研究を奨励し、先導的な学問分野を開拓する為に総合研究大学院大学において設けられています。私の研究内容は「すばる望遠鏡による太陽系外惑星・原始惑星系円盤の赤外線観測」です。

― これまでの研究で印象に残っていることを教えてください
観測は、すばる望遠鏡にコロナグラフカメラCIAOと補償光学装置AOを用いて高解像度観測を行いました。このような観測では、天気の変化に起因して刻々と変化する大気のゆらぎを出来るだけキャンセルするような安定した観測データを取得することが大切です。どのような状況になっても適切な対処方法をその場で迅速に判断し、対応していけるようになるために多くの観測経験を積んだことが印象に残っています。

―今後の研究生活の抱負を聞かせてください
太陽系をはじめとする惑星系の起源や普遍性の解明を目指して観測を行っています。地球のような惑星は他にも存在するのでしょうか?将来的にはこのような疑問に対して科学的な答えが提供できるよう、貢献していきたいと思っています。



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