すばる望遠鏡の仕様

主反射鏡 (一枚鏡) |
有効口径: 8.2 メートル 厚さ: 20 センチメートル 重さ: 22.8 トン 材質: ULE ガラス (超低熱膨張ガラス) 研磨精度: 平均誤差 0.012 マイクロメートル 焦点距離: 15 メートル |
望遠鏡本体 |
形式: 経緯台式反射望遠鏡 基本光学系: リッチー・クレチアン方式 焦点: 4箇所 主焦点 (F比 2.0 補正光学系含む) カセグレン焦点 (F比 12.2) ナスミス焦点 (可視光: F比 12.6) ナスミス焦点 (赤外線: F比 13.6) 高さ: 22.2 メートル 最大幅: 27.2 メートル 重さ: 全回転部分 555 トン 最大駆動速度: 0.5 度角/秒 天体の追尾誤差: 0.1 秒角以下 観測可能仰角範囲: 10 ~ 89.5 度 総合星像分解能: 0.2 秒角 (補償光学なし、2.15 マイクロメートル) |

ドーム |
標 高: 4,139 メートル
経 度: 西経 155 度 28 分 34 秒 (NAD83 系に準ずる) 形式: 楕円柱型自動風制御方式 特徴: 円筒形,望遠鏡と同期回転 高さ: 43 メートル 回転レール直径: 40 メートル 重さ: 回転部分 (ドーム上部) 2000 トン 外壁: アルミニウム板張り |
すばる望遠鏡4つの焦点
すばる望遠鏡は、主焦点、カセグレン焦点、そして2つのナスミス焦点という、4つの焦点を持っています。主焦点は主鏡 (回転放物面) に垂直に入射した平行光線が像を結ぶところで、視野を広くとれるのが特徴です。カセグレン焦点は主焦点の直前に副鏡 (回転双曲面) を置いて、主鏡の中心部に開けた穴を通して像を結ばせるもので、比較的複雑な装置でも取り付けることができます。ナスミス焦点はカセグレン焦点の直前に斜鏡を置き、光軸を高度軸と一致させて像を結ばせるものです。望遠鏡の姿勢が変わっても装置の姿勢が変わらないので、重さやサイズの大きい装置も据え付けることができます。

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各焦点に取り付ける観測装置
- 1) 主焦点の装置
- 視野の広い主焦点を利用する装置
- 最大視野直径: 30 分角
ファイバー多天体分光器 FMOS
主焦点カメラ (Suprime-Cam)
- 2) ナスミス焦点の装置 (可視光)
- 高分散の分光器など重量の重い装置
高分散分光器 (HDS)
- 3) ナスミス焦点の装置 (赤外線)
近赤外線分光撮像装置 (IRCS)
188 素子波面補正光学装置 (AO)
- 4) カセグレン焦点の装置
- 観測目的にあわせて独特の工夫がなされた数々の装置
- 最大視野直径: 6分角
多天体近赤外撮像分光装置 (MOIRCS)
微光天体分光撮像装置 (FOCAS)
冷却中間赤外線分光撮像装置 (COMICS)