第18回大型光学赤外線望遠鏡専門委員会議事録
開催日時:平成7年12月4日 13:00ー17:05
開催場所:国立天文台会議室
出席者 :家正則委員長、大谷浩副委員長、安藤裕康、唐牛宏、
舞原俊憲、海部宣男、土佐誠、佐藤修二、川辺良平各委員
すばる室より、関口和寛、林正彦、高遠徳尚、沖田喜一、
水本好彦、野口猛の各氏
欠席者 :小平桂一台長、谷口義明、中川貴雄、小笠原隆亮各委員
1.前回議事録確認:
事前に回覧し修正済みの前回第17回専門委員会の議事録(案)
(資料18ー1)が配布され、これを了承した。
2.すばる望遠鏡進捗報告:
1)すばる計画の全般的な進捗状況の報告(資料18ー2)(海部)
主鏡製作の遅れ以外については、順調に進行していること、平成8年度
に一部門新設、平成9年度にハワイ観測所開設を期していることなどが
報告された。
2)望遠鏡本体仮組・山頂工事進捗状況報告(資料18ー3)(沖田)
本体の工場仮組および山頂のドーム工事について報告された。
3)焦点システム(資料18ー4)(高遠)
カセグレン焦点、光学・赤外ナスミス焦点、主焦点の周辺光学系等の
設計製作状況について報告された。大気分散補正系については詳細設計
が進み視野が確保できる見通しであることが報告された。
4)計算機・ソフト(資料18ー5)(水本)
山頂計算機、ヒロのスーパーコンピュータ、ネットワークの構成と、
ソフトウェアの開発計画について報告された。
5)付帯設備、蒸着設備、光学シミュレータ(資料18ー6)(野口)
光学シミュレータ、カセグレン観測装置自走運搬台車、装置交換位置
決め装置、特殊コーティング装置、中型蒸着装置の設計・調達状況に
ついて報告された。
6)鏡面製作の進捗状況(資料18ー7)(安藤)
主鏡面製作の進捗状況と、副鏡類の調達工程について報告された。
3.光学検査法:
1)主鏡の研磨・測定(資料18ー7)(安藤)
主鏡の研磨工程、および鏡面測定法、研磨仕様について概要の説明が
あった。
2)副鏡研磨・測定法(資料18ー8)(家)
副鏡鏡面測定の原理と工程、追求精度について説明があった。
4.観測装置進捗状況:
1)予算執行状況・観測装置製作状況報告(資料18ー9)(林)
平成7年度観測装置製作費の配分について執行状況の報告があった。
平成7年度観測装置製作費の留保分についての追加配分案が説明され、
原案どうり執行することが了承された。
各観測装置製作状況の報告をまとめた資料が配布された。
2)観測装置最終設計レビュー方針(資料19ー9)(舞原)
観測装置FDRの方針と予定について、案内(案)に基づき舞原委員より説
明があり、今後の観測装置FDRの位置づけについて以下の点を申し合わせ た。
・平成8年1月のFDRは、最終案がまとまった装置約3件について行うこと。
・その他の装置については、3月頃にもう一回FDRを行う機会を設けること。
・平成8年度からの国債の執行方針はこれらのFDRの結果を見て決めること。
3)第二期装置検討状況:
すばる望遠鏡第二期観測装置として、以下の装置開発計画について現状
説明が行われた。
・3D分光器(資料18ー10)大谷
・PASP3(資料18ー11)佐藤
・多天体ファイバ分光器(資料18ー12)能丸
5.ファーストライトシンポ:(資料18ー13)(関口)
すばる望遠鏡ファーストライト・シンポジウムの予定、およびプログラム案
の説明があり、原案どうり早急に準備を進めることが了承された。
6.人員体制と将来計画について
1)国立天文台長期人員計画、および平成8ー9年度の国立天文台の体制の検
討状況について、海部委員ほかより説明があった。
2)すばる観測所の立ち上げについて意見交換があった。
・大学側からどのような協力ができるのか?
・台外の若い人材の活用方法を考えて欲しい。
・台外の研究者がハワイで研究活動できるような、天文台側の体制を考えて
欲しい。
等の意見が出た。
*次回大型光学赤外線望遠鏡専門委員会は平成8年3月後半から4月初旬に開催
することとし、追って具体的日時を決定することとした。