観測成果

すばる望遠鏡で「はやぶさ」の撮影成功!

2010年6月13日

  2010年6月13日22時51分 (日本時間) 頃に大気圏突入が予定されていた「はやぶさ」を、すばる望遠鏡ではその約8時間前に捉えることができました。薄明の残る西の低い空の西北西側を、高い高度角から地平線に向かって飛び去って行きました。2003年5月に打ち上げられ、2005年秋に小惑星「イトカワ」の探査を行った「はやぶさ」は、ISAS (Institute of Space and Astronautical Science 宇宙科学研究所) /JAXA (Japan Aerospace Exploration Agency 宇宙航空研究開発機構) のプロジェクトです。

 すばる望遠鏡で撮影した画像に関する情報は次のようになります。

  観測装置:主焦点カメラ
  画像の画角: 1.72'×4.04' (CCD画像をトリミング)
  撮影時刻:2010年6月13日 14:59~15:06 (日本時間)
       露出時間は5秒で露出間隔は35~50秒
  はやぶさの推定等級:約21等
  撮影方向:かに座

 撮影されたとき、秒速12kmで移動するはやぶさは地球から約17万kmの距離 (参考:地球ー月の間は約38万km) にありました。

 本観測開始前の薄明中に「はやぶさ」の撮影を行っていただきました観測者 (国立天文台の八木雅文さん、小宮山裕さん、東京大学の篠木新吾さん) に感謝いたします。またハワイ観測所からは、仲田史明、Alan Hatakeyama, Daniel Birchallが現場でサポートしておりました。


参考:

JAXAのはやぶさのページ
はやぶさ特設サイト


  figure1  

図1:画像は簡易解析によって処理されたもので、縦方向に移動している点が「はやぶさ」です。この撮影には主焦点カメラの焦点部に10枚並べてあるCCDのうち1枚について、縦長の方向を探査機飛来方向と揃えることにより、連続写真で全て同じの画角に納めることができています。重ね合わせ画像では、さらに一部をトリミングしてあります。図1では、11枚の画像を重ね合わせました。(拡大画像は、画像をクリックしてみて下さい。)

図2:図1を動画にしてあります。サイズが大きいため、最初のロード時にはしばらくお待ちいただくことがあるかもしれません。






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