マウナケア山頂すばる望遠鏡訪問者安全心得

国立天文台ハワイ観測所
健康上の注意:

マウナケア山頂は標高4200mの高地であり、訪問者は高山病にかかる危険があり ますので、以下の注意を心がけてください。また、標高による影響のため既往症状が 悪化する可能性があります。健康に不安のある方は、事前に医師と相談しその指示を 受けることを強くお勧めします。なお,16歳未満の方,妊娠しておられる方はハレポ ハク中間施設より上には行くことができません。

  1. 山頂では必ず2人以上で行動し、1人きりにならないでください。また、観測所 が指定した責任者に無断で行動しないようにしてください。
  2. 山頂での飲酒,喫煙は避けてください。また、山頂に行く前24時間以内の飲酒 、喫煙は避けることをおすすめします。
  3. 山頂に行く前日はガスを生じる食べ物(豆類、キャベツ、たまねぎ等)を,食べ すぎないようにしてください。
  4. 山頂では脱水症状を避けるため、できるだけ多く飲み物を飲むことをお勧めしま す。
  5. 山頂に行く前24時間以内は、スキューバダイビングをしないでください。
  6. 山頂に行く時は、高地順応のためハレポハク中間施設、またはオニヅカ ビジターセンターにて30分以上休息してください。
  7. 山頂では、気分が悪いときには早い呼吸は避け,有圧呼吸法を行ってください。 有圧呼吸法とは大きく息を吸い込み、2秒ほど呼吸を止めるとともに、胸に圧力をか けるように力を入れた後、ゆっくり口から吸い込んだ空気を出す。これを5ー6回繰 り返すと、血中の酸素濃度が上がり、楽になります。
  8. 山頂では決して急いで動かないようにしてください。
  9. 気分が悪くなったら、我慢せず直ちに近くの者にその旨を伝えてください。
  10. 山頂においては、観測所が指定した責任者の指示に対して疑問をさしはさまず に従ってください。疑問に答えている間に手遅れになることがあります。
  11. 山頂では、有害な強い紫外線から眼や体を守るためサングラスやサンスクリー ンが有効です。 また,湿度が低く皮膚が乾燥しやすいので,リップクリームやローシ ョンが有効です。

服装についての注意

  1. ハイヒール,サンダル等の不安定な履き物や,急な階段の昇降を含むドーム内で の行動に不適切な服装では,山頂すばる望遠鏡施設へは入れません。
  2. 山頂では夏期でも気温が0℃近くまで下がることがありますので、厚手の長袖上 着を持参してください。 (女性の方はスカートよりズボンをお勧めします。)
  3. 山頂すばる望遠鏡ドーム内およびその周辺ではヘルメットの着用が義務づけられ ています。

参考 :高山病の諸症状

言語不明瞭。体の各部、特に筋肉運動の同調がなくなる。体のバランスがとれなくな る。歩くとよろめく。視覚・視力障害(特に視野周辺部が見えなくなる)。四肢の麻 痺。意識レベルの不安定(眠気、意識の混乱、適応力喪失)。激しい頭痛。呼吸困難 。休息しても息切れがはなはだしい。会話中に呼吸が浅くなる。咳をして泡立つ、ま たは血の混じった痰が出る。顕著な不安感。呼吸が非常に早い(たとえば1分間に4 0回以上)。胸の痛み、心臓発作。脈拍数の向上または低下。腹部の痛み・ひどい吐 き気。等。



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