お知らせ

すばる望遠鏡×信州大学 公開レクチャー「信州発ハワイ経由、銀河研究の旅」のご案内

2016年10月3日 (ハワイ現地時間)

  まだ見ぬ宇宙の姿を見るために、最高の望遠鏡を最高の場所に。「すばる望遠鏡」は天文学者たちのそうした想いを乗せて、ハワイ島マウナケア山頂に建設されました。1999年の観測開始以降、日本全国の、さらには世界中の天文学者たちがすばる望遠鏡を使って研究を進めています。その結果、「宇宙でもっとも遠くにある銀河」の発見の記録を何度も塗り替えたり、あるいは太陽以外の星をめぐる惑星の姿を写し出すことに成功したりと、私たちの宇宙観を変えるような成果が次々とあがっています。

  ハワイにたびたび通い、すばる望遠鏡を使った研究で活躍している天文学者が、信州にもいます。宇宙に潜む物質の静かな「ささやき」に耳を傾け、100 億光年のかなたにある銀河の素顔に迫っているのです。最近の観測でどのような発見があったのか、そしてその研究を支える観測の現場とは。信州とハワイを拠点とする2人の天文学者がご案内します。ふるってご来聴ください。


概要:

テーマ 「信州発ハワイ経由、銀河研究の旅」
(ポスター PDF 版)
日時 2016年11月23日 (水・祝日) 14:00〜15:30 (開場 13:30)
会場 国立大学法人 信州大学 松本キャンパス 経法学部講義棟2階 第2講義室 (長野県松本市)
JR 松本駅「お城口 (東口)」を出て右前方「アリオ」1階、松本バスターミナルのりば1「信大横田循環線」または「浅間線」に乗車し、バス停「大学西門」下車してすぐ。(大学構内に駐車場はありません。)
対象 内容は主に小学校高学年以上を想定していますが、どなたでもお気軽にご来聴ください。
定員など 350 名 (入場無料・申込不要)
主催
共催
後援
自然科学研究機構 国立天文台
国立大学法人 信州大学
松本市教育委員会

プログラム:

司会 高野嘉寿彦 (信州大学全学教育機構 機構長)
13:30 開場
14:00 開会挨拶
濱田州博 (信州大学 学長)
14:05 講演1「ハワイの白い山から宇宙に手を伸ばす」
藤原英明 (国立天文台ハワイ観測所 サイエンティスト)
14:30 講演2「すばる望遠鏡で挑む 100 億光年かなたの天体の立体視」
三澤透 (信州大学全学教育機構 准教授)
15:20 全体質疑応答
15:30 閉会

講演内容:

講演1「ハワイの白い山から宇宙に手を伸ばす」

  常夏の島ともよばれるハワイですが、「マウナケア」という高山は、冬になると白く雪化粧することもあります。標高 4000 メートル以上のその山頂には、日本が世界に誇る巨大な「すばる望遠鏡」があり、惑星の誕生や銀河の進化など、さまざまな宇宙の謎に迫っています。現地ハワイの観測室とテレビ電話でつなぎ、宇宙を見つめるすばる望遠鏡の姿をご紹介します。


藤原英明

藤原英明 (ふじわら・ひであき)
国立天文台ハワイ観測所サイエンティスト。博士 (理学)。北海道生まれ。2010年 東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程修了。宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙航空プロジェクト研究員を経て現職。研究分野は赤外線天文学。宇宙に浮かぶ「ちり粒」を通じて惑星の素顔とその生い立ちに迫る研究を行っている。「すばる望遠鏡」の広報も担当。



講演2「すばる望遠鏡で挑む 100 億光年かなたの天体の立体視」

  私たちが目にする宇宙の姿は、ほぼ例外なく平面的です。天体はあまりに遠くにあって、その姿を右から見たり、左から見たりすることができないからです。しかし「重力レンズ」という特殊な現象を利用すれば、天体を異なる角度から観測できるかもしれません。すばる望遠鏡を用いて私たちが行った、100 億光年のかなたにある銀河の観測結果を、天文学者の「苦悩と興奮に満ちた」研究生活を交えてご紹介します。


三澤 透

三澤 透 (みさわ・とおる)
信州大学全学教育機構准教授。博士 (理学)。長野市生まれ。2003年 東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程修了。同年 国立天文台教務補佐員、2003~2008年 米国ペンシルべニア州立大学博士研究員、2008~2010年 理化学研究所基礎科学特別研究員、2010年 信州大学全学教育機構専任講師を経て、2013年より現職。研究分野は観測天文学。おもにクェーサー吸収線を用いた銀河、銀河間物質、活動銀河中心核の研究。



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