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すばる望遠鏡を支えるスタッフ (21)

2011年6月28日

久々の「すばる望遠鏡を支えるスタッフ」です。
今回は「すばるの顔」といっても過言ではない、すばる望遠鏡見学ガイド、村井里江子さんを紹介します(情報は 2011 年6月のものです)。



すばる望遠鏡見学ガイド
村井 里江子

――まずは簡単に自己紹介をお願いします
すばる望遠鏡見学ガイドの村井里江子、東京都出身です。趣味はお裁縫です。1999 年にハワイ島に来ました。

――ハワイ観測所で働くことになったきっかけは?
 2008 年、ハワイ観測所のあるヒロではなく、ハワイ島西部のコナという街で仕事をしていた私に、「すばる望遠鏡でガイドの仕事を募集しているよ!」と、友人が教えてくれたのがきっかけです。星が好きで、マウナケアのビジターステーションのボランティアガイドをしたことはあったのですが、天文学や望遠鏡については一から勉強しましたね。

 

――なるほど。では、すばる望遠鏡ガイドとはいったいどういったお仕事なんですか?
 すばる望遠鏡見学ガイドとはその名の通り、すばる望遠鏡のドーム内やヒロの山麓施設を案内する仕事です。ドーム内見学では、見学者の皆さんと一緒に徒歩で約 45 分かけてドーム内を回ります (詳細はすばる望遠鏡ドーム内見学参照ください)。 日本はもちろん世界各国から見学にこられるので、日本語と英語、両方のツアーを用意しています。また、マウナケア山頂は標高 4,200 mの高地のため、空気が薄く、見学中に高山病になってしまう方も少なくないので、見学者皆さんの体調や安全面を最優先してガイドしています。


ガイド中の村井さん

――安全第一ですね。
 そうです、安全第一です。もし体調が悪くなった方が出ると、その方のお世話をするために見学を中断いたします。私自身、山頂の環境、つまり空気の薄さに体が慣れるまで、約2ヶ月かかりました。ガイドを始めて3年経った今でも、軽い頭痛がおこることがたまにありますね。

――過酷な環境の中でお仕事されているんですね。
 そうですね。山頂は過酷な環境ではありますが、毎回のガイドはとても楽しいです。「世界中から見学に来られる皆さんとの一期一会の出会いを大切に」をモットーにすばる望遠鏡を案内しています。初めて見学される方がほとんどですが、中にはリピーターの方もいらっしゃるので、そういった方々との再会もまた一つの楽しみですね。ガイド中は、施設についてだけではなく、専門的な天文学の質問をされる方も多いので、日々勉強はかかせません。幸い、すばる望遠鏡はスペシャリストぞろいなので、他のスタッフにいろいろと教えてもらっています。

――素敵な出会いがたくさんあるお仕事ですね。
 素敵な出会いといえば、以前オランダ人のカップルが見学にこられてドーム内でプロポーズするということもありましたよ。あとにも先にもガイド中にプロポーズを目撃したことはなかったのでとてもびっくりしましたが、そんなロマンチックな出来事に遭遇するのもガイドとしての醍醐味ですね。


マウナケア山頂より

 

――では最後に見学を希望される皆さんにメッセージをお願いします。
 ハワイ島マウナケア山頂に位置する、すばる望遠鏡は世界最大級の反射望遠鏡です。構想から 20 年以上の歳月をかけ日本の科学技術が集約したすばる望遠鏡は大変すばらしい施設です。ぜひ見学にいらしてください。

 




 

すばる望遠鏡ドーム内見学について
・見学日時は、平日の火曜・水曜・木曜、午前 10 時半、11 時半、午後1時半開始のご案内をいたしております。
・見学申し込みは、すばる望遠鏡のウェブページからお申し込みいただき、先着順での予約制となっています (3ヶ月先からのご予約が可能です)。
・16歳未満の方、妊娠中の方、健康に不安のある方は、見学に参加できません。
・詳しくはすばる望遠鏡ドーム内見学をご参照ください。




「すばる望遠鏡を支えるスタッフ」のリスト



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