すばる望遠鏡
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すばる望遠鏡を支えるスタッフ (18)

今回は、すばる望遠鏡の新しい装置として現在立ち上げ中の、レーザーガイド星を用いた補償光学(Adaptive Optics, AO) システムの開発グループの特集です。グループメンバーが多いため2回に分けて紹介します。初回は、長年日本のAO開発を牽引してきた高見英樹さん、立ち上げ中のシステムの開発責任者の早野裕さん、それから次世代AOにも精力的に取り組んでいるOlivier Guyonさんです。


ハワイ観測所副所長
高見 英樹

―仕事の内容を教えていただけますか?

 仕事の種類としては二つあります。一つ目は、AOグループのリーダーである早野さんと全体の方針を相談することです。自分が直接関わってきているミラー、光学材料、光学系などの設計・修理などもしています。2つめは、去年の6月に就任したハワイ観測所の副所長としての役目です。例えばハワイ観測所の計算機システム全体の調整や、他の機関との窓口役としてすばるの案内や研修対応などの総務担当の仕事があります。将来計画として超大型望遠鏡建設に関する仕事もしています。

―すばる望遠鏡で働くようになったきっかけは何ですか?

 一番初めに天文台に来たのは、大学院が終わった後です。すばる望遠鏡の計画はもうその当時にあり、設計の手伝いをしましたね。その後郵政省通信総合研究所(当時)というところに就職し、補償光学をやり始めました。そうしていたところ、すばるが正式にスタートし、国立天文台で補償光学システムを実現しようという話になり1994年に国立天文台に移り、その後2002年からハワイで働くようになりました。

―天文学の研究に興味のある読者に向けてメッセージをお願いします

 何かをしようと思ったら、自分の強みを見つけ出して、しつこくそれをすることが大事ではないかと思います。最高の装置を作ってこそ新しい天文学が生まれますので、これから天文学を志す人は装置開発に興味を持ってやっていただきたいと思います。





AO開発責任者
早野 裕

仕事の内容を教えていただけますか?

 すばる望遠鏡のためのレーザーガイド星補償光学システムの開発責任者をしています。昨年夏に高見さんから引継ぎました。約10年前にこのシステムを構想し始めたときから関わってきました。私たちの開発グループは、国立天文台の研究職員、ポスドク、エンジニア、大学院生、海外からの研修生などの人たちで構成されています。国籍も多様です。このような多彩なメンバーと連携をとりつつ、プロジェクトを予定通りに進めていくと同時に、現場の開発にも携わっています。采配を振るいながら試合に出場する監督兼選手といった感じでしょうか。

―すばる望遠鏡で働くようになったきっかけは何ですか?

 国立天文台で大学院生時代を過ごし、博士課程終了後、郵政省通信総合研究所(当時)のポスドクになり、地上衛星間レーザー光通信の研究開発をしていました。その頃レーザーガイド星補償光学システムに興味を持ち、そのためのレーザーの基礎開発を国立天文台と共同で始めたのがきっかけです。それから数年後に、ハワイ観測所で働くチャンスをつかむことができました。

天文学の研究に興味のある読者に向けてメッセージをお願いします

 試験観測の準備などですばる望遠鏡を見るたびに、その存在感に圧倒されます。それと同時に、こんな巨大で精密なものを造り、過酷な環境の中、毎日動かし続けていることに驚きます。観測所のスタッフはもちろん、多くの人の支援なしにはとても無理であると痛切に感じますね。皆さんがもしハワイに立ち寄った際に機会があれば、是非すばる望遠鏡を見学されることお勧めします。望遠鏡だけでなく、マウナケア山頂の景色や日没の様子も印象的です。




AOサイエンティスト
オリビエ・ギュオン

仕事の内容を教えていただけますか?

  すばる望遠鏡AOグループのメンバーとして、近くにある星の周りを回っている惑星(系外惑星といいます)のイメージを取る技術を開発しています。コロナグラフや次世代のAOを含む技術はこれからの地上望遠鏡や宇宙望遠鏡に必須となるでしょう。

―すばる望遠鏡で働くようになったきっかけは何ですか?

私がすばる望遠鏡にやってきたのは博士号を取得した2002年ごろです。博士課程では補償光学の研究をしており、ちょうどその頃すばる望遠鏡が光学系の新しい開発を始めたと聞いたのがきっかけです。このプロジェクトに参加できることをとても嬉しく思います。

天文学の研究に興味のある読者に向けてメッセージをお願いします

この何十年かの間に、私たちは近くの星に地球のような惑星を発見できるでしょう。これから作られる望遠鏡、または観測装置によってその惑星に生命の痕跡があるかはっきりと言えるようになるかもしれません。今の私たちの知識や常識では分からないことが分かるようになるでしょう。地球の様な惑星を発見することは、私たちの辿った進化を解明するヒントになるかもしれませんね。本当にわくわくするプロジェクトだと思いませんか?

 


2008年5月30日
 
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すばる望遠鏡を支えるスタッフの目次

 ・スタッフ 1 - ハワイ観測所長: 安藤博康
          所長室: 関口和寛、デビィ・グチエ
 ・スタッフ 2 - デイクルーチームチーフ: 臼田知史
         
デイクルーメンバー: 小俣孝司、倉上富夫
 ・スタッフ 3 - デイクルー: 沖田喜一、中桐正夫、宮下暁彦
 ・スタッフ 4 - デイクルー: 浦口史寛、大島紀夫、神沢富雄、湯谷正美
 ・スタッフ 5 - ハワイ観測所長: 唐牛宏
 ・スタッフ 6 - ラボエンジニア: ブライアン・エルムス、ルシオ・ラモス、土井由行
 ・スタッフ 7 - オペレーションセンター: 山下卓也、林左絵子、並川和人
 ・スタッフ 8 - オペレーションセンター: 能丸淳一、トモコ・フューセレイ、ジェームス・ホプキンス
 ・スタッフ 9 - サポートサイエンティスト: 田実晃人、藤吉拓哉
 ・スタッフ 10 - サポートサイエンティスト: 大屋真、寺田宏
 ・スタッフ 11 - サポートサイエンティスト: 青木賢太郎、古澤久徳、石井未来
 ・スタッフ 12 - 大学院生: 鈴木竜二、小西真広、吉川智裕、木村仁彦
 ・スタッフ 13 - ハワイ観測所長: 林正彦
 ・スタッフ 14 - オペレーター: ロバート・ポッター
 ・スタッフ 15 - 事務室: Emi Poppas、大槻典子
 ・スタッフ 16 - 望遠鏡グループ: 友野大悟、根岸智
 ・スタッフ 17 - コンピュータシステム管理者: 河合淳、キアイナ・シューベルト
 ・スタッフ 18 - AO グループ: 高見英樹、早野裕、オリビエ・ギュオン

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