トピックス

"すばるカレンダー"とは ?

2001年7月25日

 ※すばるカレンダーは2003年5月に廃止されました

 すばる望遠鏡のホームページでは、6月より「すばるカレンダー」の公開を始めました。「夜の観測では、どの観測装置が使われているの?」、「昼間の作業は何をしているの?」などの質問の答が一目でわかるカレンダーです。そこで今月は、すばるカレンダーについて、ご説明していきしましょう。

 すばるカレンダーは、毎日が上下 2 段にわかかれています。上の 色の欄は、昼間に行われる作業内容です。その例としては、観測装置の交換や 2000年2月のトピックスでもご紹介したドライアイスによる主鏡の洗浄 (CO2 クリーニング) などがあります。

 いろいろな色をした下の欄は、夜間にどのような観測が行われ、観測装置が使用されているのかをあらわしています。この夜間の欄は、"前半夜 (日没から 0:00まで)" と "後半夜 (0:00 から日出まで)" の 2 つにわかれることもあります。カッコの中は、それぞれの観測で使用する観測装置名です。

 夜間の作業には、次のような種類があります:

「共同利用観測」... 世界中の天文学者より集まった すばる望遠鏡を使う観測提案の中から、審査を通過した観測が行われる共同利用観測日です。共同利用観測に関する詳しい内容は、2000年10月のトピックススケジュールのページ (英語) をご覧ください。
「UH 観測」... ハワイ大学のスタッフが優先的に観測をする日です。ハワイ大学は、マウナケア山頂にある各国の天文台が望遠鏡を運用し天体観測が行えるよう、日頃から山頂の管理運営を行っています。その代りに、各天文台の観測時間のうち、最大で年間15%を使うことができるのです。
「装置調整」... すばる望遠鏡の観測装置を開発してきた観測装置開発グループにより、観測装置の調整が実施される日です。装置本体だけでなく、それらを制御するするコンピュータのメンテナンスや望遠鏡との接続調整などが行われます。
「装置グ観測」... 装置の立ち上げ期間中に、観測装置開発グループへ優先的に割り当てられる観測日をあらわしています。
色の「望遠鏡調整」は、ハワイ観測所により、望遠鏡の調整や機能を高める作業を行う日です。実際の天体を使い、昼間では確認できないような試験観測が実施されます。
「観測所観測」... ハワイ観測所内時間と呼ばれ、ハワイ観測所のスタッフが提案した観測が優先的に行われる日を示しています。

 すばるカレンダーの内容は、実際に行われた作業内容を反映するように、随時更新されています。8 月から約 2 ヶ月間、すばる望遠鏡の口径 8m ある主鏡表面を新しくメッキする「主鏡再蒸着」作業が行われます。すばるカレンダーでは、作業の進行状況をお知らせしていく予定です。

 このような すばるカレンダーから、すばる望遠鏡が日中夜間を問わず、毎日過密なスケジュールにより運用されていることがおわかりいただけると思います。

 

 

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