第19回大型光学赤外線望遠鏡専門委員会議事録(案 )  資料20ー1

 

日時 : 平成8年5月23日 13:00ー17:00

場所 : 国立天文台会議室

出席者:家 正則(委員長)、大谷 浩(副委員長)、唐牛 宏、安藤裕康、

 海部宣男、中川貴雄、佐藤修二、小笠原隆亮、川辺良平各委員 および

 林 正彦、西村徹郎、関口和寛(書記)、観山正見(企画調整主幹)

欠席者:小平 桂一(台長)、谷口 義明、舞原 俊憲、土佐 誠、各委員

 

1)前回議事録確認:

 第18回議事録(案)(資料19ー0)を原案どおりとすることを了承した。

 

2)進捗報告:

2ー1) 海部委員より、「すばる望遠鏡建設の状況について」(資料19―1a)、および「すばるプロジェクト全体工程と推進体制」(資料19ー1b)に基づき、工程進捗状況、火災事故後の処置、全体工程への影響、すばる観測所の立ち上げとそれに向けた体制について、状況の概要が報告された。

 

2ー2) 安藤委員より「仮組試験報告」(資料19ー2;野口)に基づき工場仮組について、および「鏡面製作の進捗状況」(19ー3)に基づき、主鏡面製作および副鏡製作の状況について報告された。後者の工程の遅れに関連して質疑があり、精度重視した慎重な対応が要請された。

 

2ー3) 唐牛委員より山頂火災事故、工期への影響、山麓施設の工事進捗状況、三鷹の研究棟新設予定について報告された。関連して、共同利用のための部屋等への配慮の要望が表明された。引き続き、「平成9年度概算要求案」(資料19ー4)に基づき、概算要求内容の説明があった。

 

2ー4) 西村氏より、検出器調達・光学シミュレータ・蒸着装置・装置台車等に関する進捗報告(資料19ー5)がなされた。

 

 

3)観測装置小委員会報告

3−1) 大谷委員より、(資料19ー6)に基づき、観測装置小委員会により7つの観測装置について観測装置最終設計レビュー(FDR)がなされたことが報告された。関連して、可視用大フォーマットCCDの調達の見通し、装置の完成見込み時期について質疑があった。

 

 その後、観測装置小委員会の今後のあり方について意見交換があり、装置製作の進行状況の監視や新しい装置開発の促進が重要との認識が示され、舞原委員長を中心に小委員会委員の見直し等を検討することとした。

 また、ファーストライトへ向けてのサイエンス・チーム組織化の必要性、運用方針の具体検討を行う新しい小委員会設置の可能性などについて意見交換があった。

 

3−2) 引き続き、林委員より観測装置製作費年次計画案(資料19ー7)の説明があり、将来の装置開発のための予算の見通しなどについて意見交換の後、計画案の基本的考え方を了承した。

 

 

4)ファーストライト(FL)に向けて

4−1) 関口氏より「ファーストライト・シンポジウムの報告」(資料19ー8)に基づき、H8年1月のシンポジウムの概要が報告された。

 

4−2) 海部委員より、「ファーストライトのスケジュール」(資料19ー1b)に基づき、現地施設・設備・組織の立ち上げ計画、機械・光学調整試験からファーストライトの望遠鏡立ち上げまでと、FLから試験観測への道筋について構想の説明があった。

 

 種々議論の結果、(1)FLや試験観測の進め方についての基本方針案をすばる室が作り、次回のすばる専門委員会に計ること、(2)各装置グループごとにサイエンスワークショップを開き、論点を明かにしてから、コミュニティーにそれぞれの計画を提示し、次回のファーストライトシンポジウムに臨むように勧告することとし、(3)第二回FLシンポジウムの世話人として、佐藤修二委員、中川貴雄委員、及び関口和寛氏を決め、他にすばる室から1−2名追加することとした。また、第二期観測装置についての議論を次回のすばる専門委員会で行うを申し合わせた。試験観測の基本方針や運用の検討を行う新しい小委員会の設置については第二回ファーストライトシンポ以降に再度検討することとなった。

 

5 そのほか

 次回大型光学赤外線望遠鏡専門委員会は、平成8年9月18日(水)の開催、(予備候補日として、9月19日(木)、10月2日(水))を前提に欠席委員の日程調査を行い決定することとした。