InfraRed Doppler(IRD)戦略枠提案に関する審査報告

2020年7月22日
すばる科学諮問委員会
委員長 兒玉忠恭

IRDを用いた戦略枠提案"Search for Planets like Earth around Late-M Dwarfs: Precise Radial Velocity Survey with IRD"(PI: Bun'ei Sato, Co-PI: Nagayoshi Ohashi)は、戦略枠の趣旨に合致したものであり、すばる戦略枠第4回公募の採択課題とする。

本提案は、2018年4月5日〆切のすばる戦略枠応募課題として提出され、その後、(1) 有識者による書面審査、(2) すばるプログラム小委員会(TAC)による外部レフリー審査に基づいた科学審査、(3) すばる小委員会(SAC)による体制審査を含む最終審査を経て、2018年9月28日のSACにおいて2年間70夜の条件付き仮採択となり、さらに2018年10月25日のSACでS19Aからの観測開始が認められた。その後2019年7月23日のSACにおいて、RV測定の長期安定性に関する報告を受け、2年間70夜を正式採択とした(注1)。(4)2020年7月17日のSAC・TAC合同審査会において、IRD戦略枠提案の科学的価値および 装置が必要性能を達成していることを確認し、残り105夜 (S21A-S23B)の採択を決定した(注2)。

(注1)
2019年4月のS19B採択会議前に、RV測定精度と長期安定性を確認することにしたが、最終判断は7月に持ち越された。

(注2)
*採択夜数は175夜とする。
*2022年1月-7月に中間審査を行い、データの取得状況・解析状況・観測目的の達成率・データリリースの状況などを確認し、以降のプログラム割付に反映させる。場合によっては、課題の継続を認めない場合もありうる。

(追記;2020年11月20日)
データ占有期間は申請書記載の24か月とすることを2020年11月20日のSACで承認した。