コラム:FOCAS
FOCASは、非常に暗い天体に対して、撮像と分光観測もしくは偏光観測を行う、可視光線の装置です。この装置自体は約2トンという重さのものであり、カセグレン焦点に装着しています。
FOCASの狙いとしては、宇宙で誰も見たことのないような、すばるでなければ見えないような天体を分光するということです。暗い天体をひつずつ分光していくというのは非常に時間のかかる作業ですので、FOCASには、多くの天体を同時に分光するマルチ分光という機能があります。たくさんの天体を一度に分光してしまうこの機能は、すばるのような大型望遠鏡にはなくてはならない機能だといってもいいでしょう。
すばる望遠鏡自体のファーストライトは1998年末ですが、FOCASは2000年2月に初めて観測を行い、そのときに撮った画像がM82です。まだ手探りな状態で撮影されたものであったにもかかわらず、非常に質の高い撮影ができ、すばる望遠鏡の能力の高さを改めて思い知らされました。
いかにしてFOCASを安定させ、より高い機能を引き出すかが、これからのサポートサイエンティストとしての私の役割だと思います。現時点で、開発当初の目標には近づいていると思うので、いかに現状を維持するか、そしてその中でいかに効率を上げて行くか、これらは毎日のように私たちが努力していることです。
(サポートアストロノマー大山陽一さんとの2002年末のインタビューより)
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